NY州在住 <旧『東京在住』・旧旧『NY在住』>
kiyo



 全くこの国ときたら・・・

 イサカの大学にきてから一年がすぎたが、先日記念すべき50回目のフライトを記念した。場所柄、目的地に行くのに複数回乗り継ぐので都合こんな回数になるわけだが、感慨深い。(マイレージや保険の関係でボーディングパスの半券や、チェックインした荷物のタグの類は全部取ってあるので正確に数えることができる。)

 飛行機を降りて、デッキに向かうボーディングブリッジを歩いていると、その都市ではいつも同じ事を思っている事に気づいた。(イサカ発着の飛行機はボーディングブリッジなど使うことができないくらい小さいので、ボーディングブリッジからタラップを使って歩いて飛行機に向かい、ハシゴで登ることになるが)
 
・・・

成田は新東京国際空港で思う。
「なんだこの迷路のような空港は。イミグレーションもバッゲージクレームも、一度じゃ絶対迷うよな・・・。何が『ようこそ(YOKOSO)日本へ』だ。歓迎もしてないくせに、中途半端な看板だけが嫌みったらしく見える。そうだった。この国は言ってみるだけで、やる気と責任感の皆無な人たちでできた国だったよな。全くこの国は・・・」


ソウル・インチョン国際空港で思う。
「『ワールドベストハブ空港』?いつもながら自画自賛しかできない国だな。ロンドンの方が遙かに発着回数が多いし、接続路線も多いのでは?なんて言ったら切れるんだろうな・・・。自分しか、自分の事ほめる奴がいないわけだ。全くこの国は・・・」

インドはムンバイ国際空港で思う。
「どうして途上国はこうして空港の中ですら湿気が多くてその上、水が腐ったにおいがするんだろう。フィリピンでも同じだったよな。その上、ゲートの入り口と出口にセキュリティがパスポート提示を要求してくる意味不明さ。ボトルネックが人件費じゃ無ければ効率性なんて無視して良いという訳か・・・。全くこの国は・・・」


ニューヨーク・JFK国際空港で思う。
ブリッジの中程ででっかい黒人の太ったおばさんが面倒くさそうにトランジット客を捜している。
「平等を謳うのはいいけどさ、どうしてあんたら格下にそうまで失礼にされなきゃいけないんだろう。ここがデトロイトやシカゴなら、もっと愛想良く出迎えるんだろうけど。いやいや、NYのバス運転手どもに比べたらましか。まったくニューヨークと来たら・・・」

イサカは、トンプキンスリージョナル空港で思う。
「飛行機降りて、次の1分後には飛行場を出てタクシーに乗り込んでいるってどういうことよ?さすがイサカ。地の果て。でもいいんだ。ここには、不愉快な店員や、意味不明な看板やこれ見よがしなスローガンを掲げる奴はいない。あるのは、良心にあふれる市民と、ちょっとスノッブだが優秀な学生達・厳しい先生と、鹿やウサギたちだ。全くこの街ときたら・・・」


 空港は玄関口といいますが、けっこうその国や街の性格を表していると思いますよ。(他にも、羽田やデトロイトなどで思うことも大体一緒なのが面白い)
 
 デューク大学・ワシントンDC・ヴァージニアの話は今度。


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※写真は上から、羽田空港のターミナルからみる今や世界最低ランクの日航、上空からみたマンハッタン、ノースカロライナ・ダーラム=ラーレイ国際空港で昼食のシーザーサラダ。


2007年08月22日(水)
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