水曜日からうちの高校では 1、2年生対抗でハンドボール大会がありました。 うちのクラスは男子が優勝候補で、決勝戦まで行きました。 クラスがこんなに団結したのってはじめてかも。 みんなでくだらない応援グッズとか作って、 声が枯れるほど応援しました。 バックチューって言うんですかね、アレ。 あの、くるっと後に宙返りするやつ。 野球部のマサキくんが、 シュートを決めた後にそれをやったんですよ。 女子からこっそり人気があるから、 黄色い声が飛び交いました。 私も、まさか彼がサービス精神旺盛だとは思いませんでした。 ハンドボールは割と激しい競技なので、 男子の試合は迫力があります。 そこで力いっぱい戦う男子は本当にかっこよかった。 結局、一点差で負けて準優勝になってしまったのですが。 最後の最後でケイスケが打ったボールは、 時間内にゴールに入っていたはずなのに、 審判は点数に数えてくれませんでした。 それを知った瞬間、隣で観戦していたなかっちゃんは 「なんでー!?絶対に入ってたよー! 入ってたもん…入ってたのに…」 と言って泣き止まなくなってしまいました。 キーパーのまっちゃんも、泣いていました。 クラス全体が、ガッカリしていました。 実は、ケイスケとまっちゃんは落書き事件の犯人で、 停学になっていました。 「自分はバカなことしてみんなに迷惑かけたのに… みんなにこんなに応援してもらえて嬉しかったです」 ケイスケが泣きながら言ったのには感動しました。 後の席の私からは、 まっちゃんが肩をふるわせて泣いているのが見えました。 まっちゃんは、HRが終わってからも ずっと席から立ち上がらずに泣いていました。 楽しいハンドボール大会なのに、 なんだか、切なくなりました。
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