ひさしぶりに昼間も家にいて、だらだらと寝たり起きたり。 扇風機をゆるーくかけて、ひたすらダラダラしていると、ノックが聞こえてきた。 「トン、トン」 二回のノックはおじいちゃん。 木登りしている白くまの絵柄のついたコーヒーカップを差し出して、 「メロンソーダいるか?」って。 そういえば最近家族そろって食事を取ることがなくなっていた。 欠けているのは、毎日遅くまで出かけている私。 それに加えて家族一人一人が体調が悪くて、いつも通りに顔を合わせることも少なくなっていた。 だから、おじいちゃんは心配だったんじゃないかな。 さびしい気持ちもあったんだと思う。 おじいちゃんがくれたメロンソーダは、甘くてシュワシュワしていて、なつかしい味とにおいがした。 飲み終わったカップは、まだ、ベッドサイドに置きっぱなし。 明日は、ひさしぶりに家族そろって食事でもしようかな。 お母さんの好きな高校生クイズもあるし、私が時間通りに帰れば簡単なことだしね。
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