2000年11月07日(火)
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いいオンナ② サナエの場合 |
以前、この日記にもヒサエが結婚するぞ~♪というくだりで登場したが、今日はσ( ̄∇ ̄)を取り巻くいいオンナの中で、とりわけ異才を放つ彼女・・・・サナエ(仮名)について語ろうと思う。
彼女との出会いは、高校入学後、居場所をお互いに演劇部に選んだことから始まる。これもまた、以前日記に登場したがトキとも同期、狭い部室から広い舞台までを遠慮なく一緒にはしゃぎ尽くした、野ザル軍団の一味である。まぁ、サナエのことを果たして「いいオンナ」と呼べるかどうかはさておき、かなりいいキャラをした逸材であることは、ヤツと全く別のヤードで動くようになって久しい今でも痛切に感じるのである。 1、2年生の頃はクラスも別々だったが、放課後となれば、ほとんど毎日顔を合わせていたので、そこらのクラスメートよりもよっぽど一緒に過ごす時間が長かった。それでいざ3年になって部のほうも引退せねば・・・・なんて時が来たかと思ったら、今度は同じクラスになってしまったのである( ̄∇ ̄;) とかく、コイツとは何らかの縁があるのだろう。
サナエは、絵が巧い。 というか、創造性があるのである。 こいつのせいで、うちの部室には彼女が生み出したオリジナルキャラクターがいつでもうじゃうじゃしていた。その残骸が今でもあの汚い部室に残っているかどうかは定かではないのだが、σ( ̄∇ ̄)たちが残した台本やら記録やらにはいつでもわけのわからない生物(らしきもの)がのさばっていたことは、今でもよく覚えている。
サナエは手厳しい。 面白いほどに手厳しい。 後輩に説教をたれるのは当たり前。ほっとけば同期はおろか、先輩たちですら、その毒牙の対象になってしまうのである。σ( ̄∇ ̄)をはじめとする同期たちは、その毒舌に立ち向かう術を得ることに成功し、賢い後輩たちは媚びへつらうことを覚えた。 が・・・・サナエを手なづけることに失敗した1つ年上の先輩なんかは、潰されるように消えていかなければならなかったなどという経緯もあった(気がする)(爆)。 ちなみに入学して半年ちょっとたった時点で、σ( ̄∇ ̄)が部長(サル山のボス)を務め、彼女が副部長であったのだが、その就任に際しても、余計な口を出した先輩にσ( ̄∇ ̄)と彼女は完璧にキレて(キレんなよ)(爆)2人で結託して完膚なきまでにその先輩を糾弾し、σ( ̄∇ ̄)が責任をとって、彼女より手厳しくならねばならなくなってしまったという結果すら生んでしまったのである。 2人して後輩に説教をすることは滅多になかったが、いざ説教するとなると、サナエにお小言のほとんどを任せて、σ( ̄∇ ̄)はオイシイとこだけをかっさらっていくという、絶妙なコンビネーションさえも完遂できるほどに・・・・・(爆)。まぁ、彼女のおかげで、σ( ̄∇ ̄)はあのサル山の中で、確固たる威厳を手に入れることができたのであるが(爆)。
そんなサナエも、やっぱりオンナである。 ほどなく、演劇部の同期の男とつきあいだし、仲睦まじくやっていたのはよいが、その男を2つ年下の後輩に寝取られるという茶番を演じてくれた( ̄∇ ̄;) これによって、しばしサル山が泥沼になったことはいうまでもない。 いつだったかも、もう部室へは週に数度顔を出す程度になってしまったために、教室でお昼を食べているときにこんな会話になった。
サ 「もういややぁ・・・・なんであんな女に盗られないかんのぉ~!!」 あ 「そんなにいやなら、盗り返しにいけばいいやん。」 サ 「うぅ~・・・・そんなんできへんもん~」 あ 「やったら、ごちゃごちゃ言うなや。」 サ 「でもいややぁ~」 あ 「あぁっっ!! もうっっ!! あんたがそんなふうやで、寝取られるんだわっっ!! 勝手にせ~やっっ!!」
声を荒げたσ( ̄∇ ̄)と、それでもお構いなしにぎゃーぎゃー嘆くサナエを、クラスメートたちはギョッとした顔で見たのである。おぉ・・・( ̄∇ ̄;) うちらにしてみれば、いつも部室でやっていたことをたまたま教室でやってしまったというだけの、いわば日常なのであるが、みんなで仲良くヽ( ̄ ̄∇ ̄ ̄)ノ ランラン♪ といった風潮を大事にする女子クラスの面々には明らかに非日常であったようだ。 「どうしたのぉ? だいじょうぶぅ~?」 と心配そうに声をかける、あまりうちらと人種が一緒でない女の子たちをいつもの口先三寸で遠ざけ、とりあえずは平静を取り戻したふりをする(笑)。 しかしごはんを食べ終わる頃には、平静を装っていたふりが本当に落ち着ききってしまっていて、またいつものように、「きゃはは」と笑いながら、まったく別の話で盛り上がったりするのである。その辺が、クラスメートたちには不可解であったようだ。まぁ、σ( ̄∇ ̄)とサナエにとっては、こんなものはケンカでもないのである。
そうは言うけど、このオンナ、実はやたらと仕事をする。オトコ以上に仕事をする。 その片鱗は、高校時代から垣間見せてはいた。部内の雑事にとどまらず、地区大会や外部公演の時となると、まるで水を得た魚のようにくるくるとよく働いた。 地元の大学を卒業したサナエは某大手カルチャースクールで電話営業という仕事に就いたのだが、その成績が新人部門でいきなり全国1位になり表彰されたのだ。新人の枠を取っ払っても全国2位という快挙で、その事実にはさすがのσ( ̄∇ ̄)も唸らせた。まったく分野外のσ( ̄∇ ̄)でもその会社の名前はよく知っているからだ。 で、当の本人はというと 「昇進の話が出とるんやけど、な~んか面倒くさい。」 だの 「やめよっかな。」 だの、まったく自分のキャリアに執着がない(爆)。どんな状況であれ自分の仕事だけはしっかり全うする、なんというか、根はまじめなだけなのである。そうかと思えば、意外にも向上心があるようで、就職して1年目だか2年目だかのうちに色彩検定までとってしまい、 「これで名刺にカラーコーディネーターって肩書きがつくようになったわぁ♪」 などと言ってはしゃいでいたのである。
妙にパワーが有り余っているオンナなのだが、仕事だけでなく恋にもちゃんと従事していて、ちゃんとバランスが取れている。手厳しいけれど人間的には信頼できるから、いろんな意味で「いいオンナ」なのである。
同じ古巣をあとにして、σ( ̄∇ ̄)はそのまま自由業へと突入し、サナエは会社勤めをするようになったのであるが、σ( ̄∇ ̄)は今でも思うことがある。 かつての仕事のこなしようから、やっぱり1番信用できるのは彼女である。 もしσ( ̄∇ ̄)が企画をあげたとしたら、運営・指揮は彼女に任せたい。制作業務をさせたら、彼女のフットワークは大変大きな強みになる。
コイツともう1回、芝居を通して仕事がしたいと切望してやまない今日この頃なのである・・・・。 (相もかわらず、私の干され人生は続くのであるが( ̄∇ ̄;))
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