愛するお前へ。
お前が急にいなくなったことに気づいたのは、2〜3日前だったような気がします。 そして今日、あたしの不安はついに爆発してしまったのです。
お前の中には、疲れきったあたしの文字で、自分のカラダの調子のことや、都を離れる決意をしたこと、まだ未発表の作品群・・・・・色んなことが書かれているのです。2度と同じモノが作れないあたしにとって、お前がいなくなってしまうということは、片腕はおろか両腕をもぎとられてしまったような感じなのです。
爆発した不安は、次々に新たな不安を呼び起こし、 やがてアタックとなって表層化しました。
お前がいないこと・・・イコール自立すらできなくなる・・・・・。
という、支離滅裂な方程式でアタックはあたしを襲います。 泣きながら、まだほとんど片付いていないこの部屋を、隅から隅まで探しました。 お母さんも、あたしがあんまり取り乱し、わあわあ泣いて、 片付けてるのか、逆に散らかしているのか、 わけのわからない状態になってしまっているので、 お前を探すのを手伝ってくれました。
頭がザンザンします。 呼吸もハアハアします。
でも、お前が見つからないと不安で不安で、 多分見つからないままだったら、夜中・・・・翌朝まで こんな状態が続いていたかもしれません。
いつもお前を抱えて、あたしは家中をウロウロしていたんだね。 多分、一緒にいないと、 何かを感じた時に何もできない自分を責めるから、 だからいつも抱えていたんだね。
東京にいたときもそうだった。 電車に乗るとき、 ピルケースとお前は必ずあたしの鞄の中に入っていた。 そしてソラナックスを1錠飲んだら、 お前を膝の上に広げていたっけ。
イレギュラーに入ったお母さんの部屋の電話のところに お前はいた。 お母さんがお前のことを見つけてくれたんだ。
ホッとして、また、ワァーーーーっと泣いた。 それに「ありがとう」を言うのも忘れていた。
ありがとう、お母さん。 こんな、どこにあるようなノートでも あたし・・・・・・ 失ったままだったら、また自傷行為に走ってたかもしれない。 そこまで不安だったんだ。
ありがとう、お母さん。 見つけてくれて、ありがとう。
|