原因不明の偏頭痛で、あたしと同じ大きな病院へ駆け込んだ母。 こちらも原因不明(と本人だけが言う)の肩こりに悩まされている山賊。
そして、いつもよりも速い鼓動が苦しくて、 いつものように微熱に慣れることなく、 それなのに笑っているあたし。 久々の発作か・・・・と思うほどの鼓動。
母の偏頭痛なんて珍しい。 父が唸るのはいつものこととして、 それでも働く2人。
全員が原因不明。 中でもあたしのは根が深いのか、 それとも、半年間、同じ薬を飲み続けているのが災いしたか、 眠剤がちっとも効いてない気がする。 ドキドキする心臓を持て余しながら、 誰かが病めば、あたしも立ち上がらねばならないと胆を据えるも、 空し。 何もしていないのに、 唯、横になっているだけなのに 心臓は速く動く。 そして、立っていられない状態になり その負担はどこへ行くかといえば 原因不明で身体が故障を来たしているあの2人へと・・・・。
今まで、ゆっくりと病んでいられたのは 凭れられる柱がちゃんとあったからだ。 柱が折れてしまうということは、今度は自分が柱になる番だと 誰かに言われているような気がしてならない。 苦しいのに、もう、苦しいと言えないような、 そう責められているような・・・・だけどそれが自然の摂理というか 物事の「順番」みたいなものというか・・・・。
そう。
そんな簡単なことに気づけない自分が恥ずかしくて あたしは今日、1日中、ドキドキしていた。
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