2002年05月17日(金)
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闘え! 起動戦士アサミンジャー 「愚痴」の巻 |
だんだん、天然天気予報も本領発揮の時期だなぁ・・・・ と思ったのは、起き抜け、あまりの曇天があたくしの倦怠感を招いたからである。
雨の日は、どうしてもダメだ。
奇しくも本日は、病院の日。 表題に「闘え!」と自分に発破をかけてはいるけれど 状況的には、闘えたもんじゃなくて、 本日は、はなっから白旗を掲げて診察室に乗り込み、 オーアエに愚痴の一つも聞いて頂いて、 薬をもらって帰ってこようと思っていた。
オーアエはいつも、あたくしのことを
「美人だ。」
「優等生だ。」
「お嬢様だ。」 と言っては誉めそやし、こっちがいい気分になるであろうことを連発する。
でも、ちっともいい気分なんかじゃない。 「美人」も「優等生」も「お嬢様」も、 結局のところ、あたくしを誉める言葉なんかじゃないからだ。
あっちもあっちで、本日のあたくしが、調子悪いのをいいことに 力まずにそのままでいろよ、などと 余計なことまで言い出す始末。
彼にとって、あたくしはとっても面白い「素材」なんだそうだ。 どこまでが本当なのかわからないけれど。 「面白い」 とか 「才能がある」 とか こういう言葉には、正直なところ、弱い。
もっともっと、あたくしは誉められたい。 自分の欲求をあらわにすると、まさにそんな感じだ。 もっともっと、あたくしを誉めて欲しい。 そうすればあたくしは、伸びやかにそのお世辞めいた言葉に便乗して もっともっと、色んなモノを産出するだろう。 駄作も傑作も、生み出し続けるだろう。
お前は出来るんだよ、絶対に大丈夫なんだよ、 面白いんだよ、才能があるんだよ・・・・・・・・
そう言い続けて欲しくて、あたくしはきっと あの診察室に通っているのかもしれないな。
君のことが好きなんだよ、魅力的なんだよ、 そういう言葉じゃなくて。
小さい頃、言われ続けてきた「優等生」になるための言葉。 今のあたくしは、それが欲しくてたまらない。 あたくしは「優等生」にはなりたがっていなくて、 寧ろそれからは逃げ回っているくらいなのに、 なぜか、欲しい言葉は「優等生」になるために用意された言葉。
不思議な輪廻。
あたくしはいつも、焦っている。 早く、いいモノを創りたい。 いつ死んじゃうのか、わからないのだから。 早く、出来るだけ早く、出来るだけいいモノを・・・・・。
そうやって、診察室で愚痴ばっかりをこぼしていたら、 オーアエの口から、ポロリと、ある女優の名前が出た。
そうね・・・・似たようなことは、もっと若い頃にバンバンやったわ。 今更、「脱ぐ」ことくらい何でもない。 裸が恥ずかしい女優なんて、聞いた事ないもんな。
あたくしの目的や芸術は、もっと先の処にある。 そこに辿りつきたくてウズウズしているのだ。 全部、吐き出して、それを完成させられたらどれだけラクになれるか・・・・。
ついでに 今飲んでいる薬が、妊娠に影響があるかどうかというのも訊いてみた。 一時的には減らさなければならなくなるらしいが、 あたくしよりも沢山の量を飲んでいる人たちも 何とか乗り切って、妊娠・出産を果たしているようだ。 妊娠中は、パニック系の方の症状も何故か安定するらしい。
それを聞いたら、何となく安心した。
あたくしは、まだ「女」でいられる・・・・。
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