地上波配信、早すぎだよね。映画「サトラレ」
いや、この映画は結構、話題になっていたりもしたし、
何せ主演が、あたくし、結構ラヴの安藤政信だし、
それにしちゃ、1年で地上波行きって、かなり映画的にはヤバくねぇか?
・・・・と、見る前から猜疑心満載(爆)。
でも、1コだけ「納得」すべき点がなかったわけではない。
ここ、東海地方は、日テレ系列は中京テレビ。
嗚呼、そうか。
舞台が奥美濃だから、こっちでの配信を早めにしたのかもな・・・・
なぁ〜んて、呑気に構えていたら、
某ぐみ嬢の日記にも見事、この映画の話題が登場(爆)。
宮崎でもやっていたのか。何のことないじゃないか。
奥美濃だろうと、どこだろうと、関係なかったんじゃねぇか、ちくしょお。
そんなあたくしの憶測も空しく、そして、某ぐみ嬢に事の真相を
きちんと教えていただいたことに感謝しつつ、きちんと視聴。
本来、劇場で見たかったんだけど、丁度この映画が公開されだしてから、
あたくしの病状は悪化。
西武新宿駅で死にそうになりながら、
この映画のポスターを一瞥するのがやっとだった。
見たいなぁ・・・・
そう思いながら、あたくしの「強制送還」が決定し、
「サトラレ」がどんな映画だかもわからぬまま、1年が過ぎた。
「サトラレ」の語源は、日本の妖怪(・・・・っていうかそういう能力を持った人)
である「サトリ」からきているのだと、誰かから聞いた。
「サトラレ」とは全く逆で、
そうだな・・・・劇中の言葉を引用すると、
他人の「思念」が勝手に自分の心(もしくは脳内)に入ってきてしまうこと。
これはこれで、また厄介だ。
日常生活が円滑に送れないで、ノイローゼになってしまいそうだ。
「サトリ」は可哀想な妖怪で、
人の心が読めてしまうから、結局、誰にも近づけないで
孤独な存在になってしまう。
「サトラレ」も結局同じだ・・・・みたいなことが劇中で示唆されていたけれど
どっちがいいかなんて、それこそ究極の選択なんだろうな。
まぁ、あの映画の中では、
「サトラレ」は保護されるべき対象として扱われているからまだいいとして、
もし、設定上「保護条例」がなかったとしたら、
きっとその生活は「サトリ」より地獄だ。
映画を面白くしている点であるのが、この「保護条例」。
委員会の存在が、時に脅威的でもあり、時にコミカルでもあるのは
この設定のおかげ。
なかったら、単に、
「どこかから奇妙に聞こえてくる
1人の女と1人の男の不気味なラブストーリー」
で終わってしまう。
主人公は、街の人々(爆爆)。
変な声が聞こえるんです・・・・と、次々に耳鼻科や精神科に駆け込む
ミステリータウンの話になってしまう。
ジャンルで分けると、「ホラー」じゃないわけだし・・・・。
そうだな。
この間見てきた、「光の旅人」にちょっとテイストが似ているかもな。
「サトラレ」という存在を理解している人々の中に「サトラレ」がいる。
「K-PAX星」を理解しようとする人々の中に「K-PAX人」と名乗る人がいる。
最後まで、彼らがどうなっていくのかというのが
ハッキリしないというところまで似ている(笑)。
そして、あたくしは思うんです。
「サトリ」や「サトラレ」や「K-PAX人」って、
我々から見ると、凄いリスクやメリットを背負っているようにも見えるけれど
我々の能力や、所謂「ふつう」って何なんだろう・・・・って。
この国は元来、所謂「ふつう」でない人を、排他的に扱う傾向にある。
今では、それも段々に改善されつつあるとはいえ、
未だ、不満を抱えている人は数えきれないくらいに多い。
「ふつう」じゃないというだけで。
あぁ、あれだわ。「出る杭は打たれる」とか、
最近では「出る杭は抜かれる」そうね。
そういう言葉が存在するこの国では、中流だとか普通だとかが
実際に凄く重んじられているけれど、
それって、基盤的にあんまり面白くない。
だから、あんな設定の映画が出来得るのだ。
基盤を度外視した設定の映画。
あたくしもオーアエに言われたことがある。
「あなたは普通じゃないから。」
「普通の人と違うんだよ。」
「だから、胸はって、面白いモノを沢山生産しよう♪」
って。
ただ単に、すごく情緒的障害があるように聞こえなくもないんだけど、
その時、あたくしは最早「ふつう」というものに重きを置いていなかったし、
オーアエの言う通り、それをそのまま誉め言葉として受け取った。
ただ、「但し書き」みたいなものも付けられた。
・・・・・・・・・生き難いかもしれないけど。
って。
無論、そんなコトは承知の上だ。
「ふつう」じゃない人が生き難い世の中だということくらいは
生活していく上で、否が応にも圧し掛かってくる問題だもの。
あたくしは「サトラレ」ではないけれど、
「サトリ」的要素は、ちょっとはあるかもしれない。
妄想癖がそれかもな・・・・。
「サトリ」と言ってしまうと、本当の「サトリ」様に申し訳が立たない(笑)。
人に対して、何でか常にビクビクしているあたくしは、
「サトリ」要素みたいなものがありそうで・・・・。
でも、それって、よっぽどな無神経でない限り、
場の空気がある程度読める人ならば、そう言ってしまってもいいのかもな。
あたくしのは、ただビビってるだけだけど。
ビビって、人の気持ちたるものを、自分の中に入れまいと
努力さえしているのだ。
強い楯と鎧で以って、幼少の頃から叩き込まれた防御マニュアルは
いつだってフル稼働している。
でも、自分が完全な「サトリ」だな・・・・と実感できることが
たまにある。
ついでに言うと、そいつらが思い通りに動いてくれない時。
人格や個性って、人工的に作れるけれど、
たまにコントロールが効かない時がある。
だけど、それが至福に思えたりもする。
自分で全て思い通りになってしまったら、あんまりそれは面白くない。
独裁者になりたいわけじゃなから。
ついでに・・・・。
「サトラレ」は死んでも嫌だな。
自分の思い描く世界が、文字にする前に流出してしまったら、
大損したような気分になると思うから(笑)。