山賊は、自他共に認める完璧な「鍋奉行」である。 肉、野菜、魚介を入れるタイミング、引き上げるタイミング、食べ時、味付け、オールラウンドに パーフェクトを誇る。
こちら大垣。すき焼きのやり方は東西折衷。天下の分け目近辺は何もすき焼きに限らず、 食文化が東西折衷であることが多い。うなぎの裂き方、蒸し方も人によりけりとなる。 そんなすき焼き事情は、気分次第、家庭次第、店次第で、割り下が登場したり、直に味付けをしたりと、 かなり奔放。 特にうちの実家は、山賊が奥飛騨出身というのもあり、あり得ないようなものが鍋に投入されたりする。 昔はそうではなかったのだけど、祖母が亡くなってからは山賊に凡その主導権が渡り、 今では立派な鍋奉行( ̄∇ ̄;) すき焼きに下湯でした大根が投入されるのは、コレ、飛騨の食文化だそうだ。 甘辛い味付けで少々焦げ気味になった大根を卵と絡ませて食べるのは、結構、美味である。
そんなこの日。 久々に実家で食事を御呼ばれすることとなり、即断即決で、メニューがすき焼きとなった。 肉は豊富にあるので、しゃぶしゃぶという選択肢もないことはなかったが、 「鍋奉行」はしゃぶしゃぶともなると「アク代官」(爆)に変身しないといけないので、 さっさと食えるすき焼きになった( ̄∇ ̄;) 無論、味付けその他は、お奉行(爆)が全て請け負ってくれるので、こっちは卵を割りほぐし、 スタンバイだけを整えておけばいいのだけれど、今更ながらにその手つきの鮮やかさに感心してしまった。
通常・・・・。コレは多分、どこの家庭でもそうだと思うけれど、割り下の味が調わないと、 酒や砂糖、醤油などで味の調節を随時行うものだけれど、 西のすき焼きは、鍋に直に調味料をぶち込むので、更にその加減が難しいものとなる。 素人がやると、甘いから醤油を足してみたりとか、味が濃いから酒や水などで薄めてみたりだとか、 本格的に箸をつけるまでに、あれこれ悪戦苦闘が強いられるものである。 東のすき焼きのように、割り下がきちんとある場合でもそうだけれど、 市販の割り下が口に合わない場合などは、やっぱり同じようにして調節すると思うのだけど。
我が家の鍋奉行・・・・さすがである。
いや、すき焼きに限らず、鍋料理のほとんどがこんな調子で、鍋ともなると、 あたくしやサヨコはほとんど何もしなくてもいいので大歓迎なのである(笑)。 無論、しゃぶしゃぶなんかだと、必然的にアク取り係が欲しいところだけれど、 お奉行が見事に「アク代官」に変身してくれる我が(実)家での鍋は、向かうところ敵ナシなのである。
この日、お土産に、ぶつ切り用のふぐを持たせてくれた。 あと、イカやら、ホタテやら、肉やら、塩焼き用の魚やら、本当にあれこれもらって、 我が家のエンゲル係数低下に一役も二役も買って出てくれてたり(笑)。
今度の日曜の鍋は、キムチ鍋になりそうだったけれど、急遽、「ふぐの霙鍋」になりそうですが、 いいですかね??>サナエら、各位。 (何で、こんなところで連絡事項( ̄∇ ̄;))
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