この日もまた来客(部屋が何とか綺麗なうちに)(笑)。 新婚のひが嬢である。 彼女はほんの少し前まで(と言っても、1〜2年くらい前か・・・・?)同情するだけでは足りないような とんでもない男と交際していたのだけれど、そことも巧いこと離れることができて、 やれやれと思っていたら、あっという間に新しい男ができて、こちらを驚かせたのである(笑)。 まぁ、この新しい男性は、話を聞く限りは前のオトコに比べて「無害」だったので、 うちら周囲もとりあえずは安心したのであるが、 まさか、こんなにも早く・・・・というか、意外なほど早くに結婚を決めたな・・・・といった感じで、 ある意味では、そこんとこでも度肝を抜かれたのであるが。
この8月に入籍し、来年4月にお披露目・・・・というか挙式らしきものを考えているらしい。 12月→2月→4月・・・・( ̄□ ̄;)!! 冬から春にかけて散財の厳しい季節となるなぁ(トホホ)。
閑話休題。 お嫁に行ったとはいえ、彼女にいきなり完璧な主婦業がこなせるかというと、なかなかそうもいかないらしく 特に、お炊事にはかなりの苦労をしているようだった。 昔、リョウヘイちゃんから聞いたぽわぽわリエちゃんのお台所事情も惨憺たるものだったが、 彼女の場合は、その簡易版といおうか・・・・とにかく、食べられるものを作れるという部分では 認めてあげなければいけないけれど、考えられないような失敗をやってしまうという点においては、 ぽわぽわリエちゃんと結構いい勝負なんじゃないかと思ってしまう(苦笑)。 それでも、毎日スーパーに行って、あれこれ研究しているところなんかは、甲斐甲斐しく、 正に、新婚2ヶ月の新妻さん♪と言うに相応しいので、今後伸びていくのを期待しようではないか。
そんな彼女のために、あたくしは、どうしたら、きちんとした「だし巻き卵」ができるかというのを 目の前で実演して差し上げる。 うむ・・・・彼女の前で、一品何か作っておけば、夕飯とか弁当のおかずとかの一品が稼げる♪ とか思ったのは内緒だよ┐( ̄∇ ̄)┌オホホ いや、実際のところ、こういう玉子焼きであるとか、オムレツであるとか、そういうのって 簡単そうにできて、わりと食卓に上る回数も多い主菜に近い副菜なわけだけれど、 登場頻度の割には、テクニックが要求されるものである。 こちとら、やむにやまれず、16の頃から卵料理の訓練をしてきたので(謎めいているよなぁ・・・・) 歴15年ともなればきちんとしたものができて当たり前である。 一頃など、バイト先で、「得意料理は?」と聞かれ、特別何が得意というアレもなくて、 何となく、「だしまき・・・・とかですかね^^」と答えたら、そのまま厨房へ直行・・・・ 否も応もなく、その場でその得意料理を客に披露せねばならなくなりましたよっっ!! という究極の窮地に追い込まれたこともあった(苦笑)。 何とか形にも味にも問題なく、そのままそのだし巻きは客の口へと入っていったのであるが、 これ以降、あたくしにだし巻きがリクエストされる回数が格段に増えてしまった( ̄∇ ̄;) あたくしは、いつか失敗するんじゃないかと、物凄くヒヤヒヤしていたんだけど、 勤めている間に大きな失敗をすることなく、口から出任せだったあの「得意料理」は 本当の「得意料理」として認定されてしまった(笑)。
ダンナであるぷよ2も、卵料理となると、殊更にあたくしを褒めてくれる。 うん・・・・他は褒めなくていいよ。これさえ褒めてくれれば(笑)。 あたくしが唯一、他人様にも自信を持って出せるのは、これくらいだし。 お店で出せてしまえるような、綺麗なだし巻きが作れるヨメを大いに自慢してくれたまえ(あはは・・・・)。
そういえば、随分と長い間、料理をする際にレシピ本とかそういうのを見なくなったけれど、 自炊を始めた頃は、そこそこ参考にしてたかなぁ・・・・。 もうはるか昔の話だよ(笑)。10年以上も昔の話。 1年くらいは、野菜や魚の旬を見極めたり、合わせ調味料や下ごしらえの手順を参考にしたり、 そういう中で、自分の舌と相性のよい食材や味付けなんかを探して、 次に同じ季節が巡ってくる頃には、もうそういう本も読まなくなっていった。 料理だけはせっせとやっていたけれど、他はおざなりもいいところで、 外食が嫌いだったというのも手伝って、あたくしは2年もしたところで、めきめきと上達したけど。
ひがはただいま悪戦苦闘中。 毎日のようにスーパーに行くといっていたけれど、あたくしはそんな面倒なことはホントにゴメンだ。 あれ・・・・? 確か彼女は大学時代にひとり暮らしを経験しているはずだが??と思って尋ねてみると、 その当時はほとんど自炊をしなかったらしい( ̄∇ ̄;) あたくしは思った。 ひとり暮らしの期間中が、一番花嫁修業に向いていると( ̄∇ ̄;) 何もかもを自分でやらないと、生活が回っていかない。 特に食に関しては、何かしらを口入れないと生きていかれない。 洗濯や掃除は1日や2日、サボったところで生命維持に影響は出ないけれど、 食はそういうわけにもいかない。 自分で作れなかったら、外食やコンビニなど、便利な代替品はたくさんあるけれど、 毎日そんなことをしていたら、それこそあっという間に破産してしまう。学生ならば尚更だ。
今、現在。とりあえず仕事を全部リセットして「専業主婦」という肩書きになったので、 食事をきちんと用意するのが彼女の役目となったわけだが、如何せん、修行期間がないに等しいので あたくしには考えられないようなことを、次々にやってのけてしまっている。 「毎日スーパーに行く」なんて、あたくしには考えられない代表格だ。 肉や魚、野菜に乾物などは、安い日にまとめて買って、 冷蔵庫にあるもので調理をするのが基本だと思っていたのだが、 彼女にしてみれば、「あるもので何とかする」という応用こそが難しいのだという。 で、スーパーに行くのはいいけれど、どういう目的で行ってんの??と問うたところ・・・・
「レシピを見てですねぇ、そこに書いてある材料だけを買ってきて、きっちり2人分だけ作るんです。」
と返ってきた。 あたくしは、逆にそっちの方が難しいんじゃないかと思った(笑)。 材料を余らせないで買ってくるなんて、それこそ、物凄く効率が悪いんじゃないか・・・・とも。 この人、絶対に鍋料理とか作れんな・・・・おでんとかも無理だろう( ̄∇ ̄;) まぁとにかくだ、このままの生活を続けながら、要するに自分のしていることの効率の悪さに気づけば 自然と料理も上手になっていくのだろう。何回か同じものを作っているうちに、レシピともさよならできる。 ・・・・これで、1年経っても同じ有様だったら、才がなかったということにしよう(苦笑)。
調理の伝授はそこそこにして、ラッヴラヴの惚気話もたくさん聞いていたんだけれど、 時間を追うごとに、だんだんとそれが愚痴に変わってきた。 交際中には気づかなかった、夫の金銭感覚と時間感覚、収入そのものに不満があることなど、 かなり現実的な話になってきた。
気持ちはわからなくもない。 こっちもそれを是正するのに、1年ちょっとかけた口だ(笑)。 黙っていれば親が援助をしてくれる・・・・という甘っちょろい考えを打破するために、 何度かチョイギレしたこともあるし( ̄∇ ̄;)(コレだから、一人っ子のオトコは・・・・とか。ぶつぶつと) 加えて、我が家だって手取りが十分にあるわけではない。 けれど、微々たる量ずつではあるけれど、口座に残るお金は増えてきているし、 手元で貯め込んでいる額も相当量になった。 何もかもにある程度の制限をかけて、慎ましやかに生活をした結果なんだけど、 恐らく、うちらが通ってきた道を、彼女らも通らないといけなくなるかもしれない。
ひが嬢は、考えてみれば、生粋のお嬢様だ。 サナエのところとも違う、我が家のところとも違う、ホントに筋の通ったお嬢様だ。 サナエやあたくしが、自分の家が日銭で動いているのを知っているのに対し、 ひがは恐らく実家のお財布事情を知らずにここまで来た。 あたくしは、自分の父親が1日にどれだけの売り上げを持って帰ってくるかというのを かなり克明に把握していたし、その1日の売上額が純利ではないとはいえ、 今の自分の夫の月給の倍近く、3倍近くの金額をマークしていた時代もあったこともよく覚えている。
この人が1ヶ月、死ぬ気で働いてもらってくるお給料を、父親は1日で稼ぐのか・・・・。
そう考えた途端に、背筋が凍る感じがしたし(苦笑)。 そんな中で育ってきたあたくしが、考えをリセットしない限り、サラリーをもらって生活している人と 一緒に暮らしていけるはずがない。
ひがの場合はまるっきり逆だ。 毎月、高額のお給料をきちんきちんと貰ってくるご両親の間に生まれて、 自分でも地元の大手企業に就職し、毎月高額のお給料をきちんきちんと貰って生活してきたものだから ぐ〜たらしている人が家の中にいないことになる。 況してや、同じ大学を卒業しているにもかかわらず、自分の全盛期に貰っていた給料よりも少ない金額で 1人ならともかく2人で暮らしていかなきゃならないとなると、これは夫を責めるだけでなく、 ひが自身の金銭感覚にも是正を促さないといけないかもしれない。 彼女は、夫の就業態度に対してすごく憤っていたけれど、彼女自身、お金の動かし方をわかっていない。 親に言われて、定期の口座を持っているけれど、普通口座の残高に「マイナス」がついても 平気な顔をしていられる時点で、やっぱりそれはおかしいとあたくしなんかは思うわけ。 それならば最初から定期預金なんかしなければいいのに、とさえ思う。 買い物の仕方が異常で無計画である部分が、少なくとも日常に垣間見えているうちは、 夫を責められない。
すごく、きちんとしているように見えて、その実、彼女はまだ、本当に大きなお金が動くところを 見ていないんじゃないかなぁ・・・・と思う。 分割でカード払いをしていけば、大きなお金は見なくて済むし、月々定額の支払いにしておけば、 自分が働いて収入がある限り、いつの間にかそれが完済していることだってあるだろう。 しかし、それではいけないのだ。 実際に、キャッシュで支払いをする癖をつけて、どういうふうにそのお金が流れているのかを 身を以て体験しないことには、彼女も、そして彼女の夫も、 自分の家のお財布事情というのを本当に把握するのが難しいと思う。
今度の4月までに、色々と決めなければならないことが多くなる。挙式を控えているから。 我が家の時も相当揉めたが、ここの家も、かなり揉めそう。 夫の収入でとりあえずは回していかないといけないところを、彼女の貯金が次々と切り崩されている。 専業主婦を抱えた新婚2ヶ月でこの有様だと、大変なことになりそうだ(苦笑)。 彼女は、逸早く働きたがっているようだけれど、共働きで解決するのかなぁ・・・・? うむ・・・・家のことがきちんとできるようになってからでも遅くないような(;^_^ A ま、挙式披露宴の準備では、お金のことのみならず、根源の好みであるとか演出の嗜好であるとかで、 絶対にぶつかるから、覚悟しておいた方がいいとだけ助言しておいた。
斯く言う我が家も、何もかもを把握したつもりで結婚に踏み切ったと自分ではそう思っていたが、 あんなに甘い金銭感覚で、よく今まで生きてこられたな・・・・と呆れる部分が今でも本当に多い。 頼る親がいてくれるうちはいいが、シビアな話、親の方が順当に行けば先にいなくなるわけだから、 それまでに何とかして、1つの価値観を植えつける必要が我が家にもありそうだ。
とにかく、ひが嬢は働くよりも何よりも、カードで買い物をする癖をやめた方が良さそうだ。 ま、他人の家のお財布事情だから、これ以上は何とも言いがたいし、 手を出す領域ではないものの、少々酷いと思ったもので。 早く料理が巧くなるといいな、ひが嬢♪
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