ただ歩くだけでは、このあたくしのことなので絶対に退屈してしまう(苦笑)。 当初は、本当に黙々と、ただただ目標(距離とか到着地点とか)だけを設定して、 それに向けてひたすら歩いているだけだったんだけど、1kmも歩くと正直だれてしまう( ̄∇ ̄;) 誰かと一緒に並んで歩いていれば、話相手もいることだし、苦もなくいつもの倍くらいの距離を わりとすんなり歩けてしまうから不思議だ。 要は、歩くことのみに集中しないように、色々なところに気持ちを分散させるといいのかもしれないな・・・・ ということに気付いたので、なるべくそうなるようにそうなるようにと自分を仕向けているものの なかなか・・・・ねぇ(笑)。
歩くのと同時に遂行できる他ごとなんて限られている。 最近の都会の若者(爆)は器用なので、歩きながら携帯のメールを打ち返したり・・・・なんて お手のものらしいけれど、あたくしはそこまで急いでメールを出さなきゃいけない相手なんていないし 自分でそうしたいとも思わなければ、誰かから至急を求められているわけでもない。
あたくしは「昔」を思い起こした。 車を自分の都合で気軽に使えなかった頃は、どこに行くにも基本は自転車だった。 自転車のスピードで生活が回っていっていて、それはそれであんまり不便なものではなかった気がする。 更に遡り、登下校にも自転車を使っちゃいけなかった頃は、どこに行くにも徒歩のはずだった。 コレは子供ながらに、さすがに様々な不便を感じていたものの、 それでも生活に致命的な障害が生じている・・・・というわけではなかったはずだ。 決められた通学路は、毎日歩いていると、もう何もかもが目に慣れてしまって 本当に退屈だったはずなんだけど、その退屈な道程を色々工夫をしながら歩いていたはずなのだ。 学校で習ったばかりの歌を、それとなく口ずさみながら歩いてみたり 目に入ったもので次々にしりとりをしてみたり(笑)・・・・ さて、もういよいよやることがなくなってくると、ここからは相当究極で、 本を読みながらなんて、結構誰でもやっていたし、 車の往来がないところを選んでは、後ろ向きに歩いてみたり・・・・(爆)なんてのもあった。 とにかく、目に飛び込んでくる景色に少しでも変化をつけようと、子供ながらに必死だった気がする。
子供の頃の創意工夫というのは、限界があるようで、ない(笑)。 大人にはあれこれと世間の目を気にしなければいけなかったり、 「常識」に則っていなければならなかったり、創意工夫の前に「枠」のほうが先に出来上がってしまう。
春の道を歩いていると、ついつい寄り道をしたくなる。 あぜ道に不規則に並んで咲いているたんぽぽを、不規則に摘み取ってみたくなったり、 時には、田んぼの中の赤紫色の蓮華草に誘われたり、シロツメクサやオオイヌノフグリもかわいい。 小学生たちは無邪気に臆面なく、女の子たちは花を愛でるのに一所懸命になってみたり 男の子は男の子で、用水にいるザリガニやアメンボを追いかけてみたりと、 大人になるとなかなかできないことを、「徒歩の世界」を広げるために満喫している。
それを見ていると、自分も確かに通ってきた道すじなのに、懐かしさとは別の感覚で羨ましい。 大人でもここらを歩いている人は沢山いるものの、こういうことをしている人には出会えない。 どこにボーダーがあるのかは知らないけれど、いつの間にか、大人が入っていけない世界になっている。
あたくしは、それこそ歌を歌う代わりに、MDをポッケに忍ばせて、 自分の歩調にぴったりくる曲を流しながら歩くようにした。 コレで、実質歩ける距離が伸びた(笑)・・・・単純だよな、あたくしも( ̄∇ ̄;)
花を摘み取る代わりに、デジカメをバッグの中に入れておいて、写真を撮ってみることにした。
国道に出る直前のところにある、小学校の近くにて。
実は、この景色は、前にあたくしが遁走をかました時に、最終的に辿り着いた場所でもある。 あの時は別のことばかりが気になって、春、ここがこんな景色になることにも気付けないでいたけれど 先日、じっくりと歩いてみて、初めて気付いたのだ。 綺麗だなぁ・・・・と思いながら、しばらく見惚れていた。 この景色を見ながら生まれ育った人もいるんだなぁ・・・・そんなことを感じながら。
コレも国道に出るまでの道筋にて。 いつも午後に通りかかることが多いのだけど、この日はちょうどお昼頃。 陽を浴びて、何もかもがのびのびとしていた。
わが家の庭にも、いつの間にかたんぽぽが根を下ろして、 2度目の春を勝手に迎えていた(笑)。 そのたんぽぽたちも、いつの間にか白い綿毛になってしまっていて、 見頃はとうの昔に終わってしまったんだけど、この子達は、まだ健気に咲き誇っていた。 あんまりにも見事に咲いていたので、思わず撮ってしまった。
いや、それにしても・・・・。 ここらはホントに田舎だ、田舎だと思っていたものの、 自分が思っていたよりもまた更にカントリーだということに驚かされる(笑)。 田んぼや畑が次々につぶされて、新しい道路もできて、事実、開拓がどんどん進んでいるんだけど 昔の表情を残している部分は、本当に昔のままで。
ここに住み始めて以降、こうやって更に住環境が整っていくわけですが、 あたくしはというと、天気が悪いと途端に体調を崩すという例の体質だけは改善されず。。。 今でも、あっさりと低気圧に負けちゃって、お天気が悪いと散歩どころか生活が止まってしまう。 それを一番恨めしく感じているのはあたくしなのに、 自分ではどうにもできなくて、悲しくなってしまう。
ただ、いくらかマシになったのは、不調を3日以上連続で訴えないようにはなった・・・・というコトくらい。
怖いのは、梅雨。 せめて発作が出なければよしとするか・・・・。 鬼門の季節が迫っていることで、あたくしのブルーにも拍車がかかります(トホホ)。
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