ブルーにこんがらかって...月人

 

 

生生流転 - 2004年10月05日(火)

バイト先で一緒に働いていた人が交通事故で亡くなった。

朝、重体で助からないかもしれないという話を聞いた。昼過ぎに亡くなったと店に連絡があった。
実は身近な人に死なれた経験があまりない。特に、前の日まで普通に隣で笑っていた人がいなくなるなんていうのは。
考えたら、彼とは仕事以外でまともな話をした記憶がない。一緒に働いていたのに私は彼のことを何も知らなかった。自分より4つ年下だったことも、何が好きで何が嫌いか、何が得意で何が苦手かも何も知らなかった。
それでも、近しい人がこんな形でいなくなってしまうのは辛い。辛いのだということを初めて知った。私よりももっとずっと彼と親しくしていた職場の人達やおうちの方の様子を見ているのはなお辛い。
彼がどんな人だったのかをちゃんと知っているわけではないけれど、仕事場での彼はとても真面目で、慣れない仕事を一生懸命覚えていて、パートさんや社員の人達といつも楽しそうに話していた。私の知っている彼はそういう人だった。言っても詮方ないことだけど、こんな死に方は似合わない。
お線香をあげに行って顔も見てきた。今日はお葬式にも行ってきた。それでもまだうまく実感が湧かない。明日になったら制服を着て仕事場に来るような気がしてしまう。でも、これでもし顔を見ていなかったら、お葬式にも行けなかったら今よりもっと曖昧で据わりの悪い気分のままだっただろう。
私はもう彼に何もしてあげられない。だからせめて、彼の死によって起こったり考えたりしたことをできる限り正しく理解していきたい。
……と確かに思っていたのに。気が動転していた、というわけではなくて単に不慣れで無知だったが為に今日は大間抜けな失敗をやらかした。ちゃんと確認すればよかったのにさ。あとで後悔したって取り返しはつかないってことを実感したばかりなのに何をやっておるのだ自分。結果大恥をかいて「あああやり直したい皆の記憶をすべて書き換えたい……」と無益なことを考え半日落ち込む。学習能力なさ過ぎ。明日からはもっと注意深く生きよう……(真剣に)。

ともすれば忘れてしまうけれど、世界は変わってゆく。人は死んでしまう。こんなにもあっけなく。人は簡単に死んでしまうけれど、人が死ぬことは簡単なことじゃない。それは本当は常に意識しているべきことなんだ。


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