昨日は夕方になってから雪が降り始めた。 俺様は、こんなに沢山の雪が降るのを見るのは久しぶりだった。 なにしろ、陋屋のあるところは、海が近い温暖な気候なのだ。 雪はどんどん積もって、 辺り一面銀世界になる。 俺様は好奇心を刺激された。 表に出たいとMILETに言うと、 MILETは「あんよ、しもやけになるよ〜」 っと、例によって人をバカにした口調で 反対する。 断固、外に出たいというと仕方なさそうにベランダの窓を開けた。 ひらひらと舞う雪片が、俺様の鼻や髭に触れる。 ベランダに足をつけると、確かに凍えた。 俺様の様子を見たMILETは俺様を抱き上げると「ほ〜ら。寒かったでしょ」 と、勝ち誇ったように言った。 たまに、正しいことを言ったからと言って、 その態度はないだろう。 全く。 だが、ここは大人しく言うことをきいていた方が得策だろう。 俺様は暖かい部屋に戻ると、早速居心地の良いところに入り込んだ。 雪は夜遅くに雨に変わってしまったらしい。 今朝、いつもより早く目覚めた俺様が外を眺めると、雪はまだらに積もっていた。 横浜は大雪だったらしいが、やはりここは雪と それほど縁がないらしい。
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