今日の昼前に、一本の電話があった。 こんな時間にかかって来るのは たいていセールスの電話である。 俺様の耳には電話の向こうの声もしっかり 聞こえてくるのだ。 ところが、今日の電話は違った。 MILETの母親からの電話だったのだ。 用件は何かと言えば、今度の日曜日に ゴディバとやらのチョコレートをMILETの相方に 渡したい、ということだった。 それだけのために、わざわざ電話を昼間に かけてくるとは。 たしか、MILETの母親は会社勤めをしている。 そんな時間は、勤務中だ。 で、要件だけにするかと思いきや、 そこから話は尽きない。 次から次へと、やれクルマがどうした、 仕事がどうの… そんなどうでもいいことを、話し始める。 MILETは今日はレッスンの日だ。 早々に電話を切ると思いきや、長電話に興じた。 そして、最期にMILETの母親はこういった。 「もちろん、ター坊も来るんでしょ?」 もちろん、行くとも。 俺様はチョコレートに興味はないが、ご招待とあれば 喜んでお受けする主義だ。 そういうわけで、今度の日曜日にはMILETの母親に 会いに行こうと思う。
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