世界征服日記…TITAN2


世界征服日記
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2001年04月12日(木):海の風
今日も風が強かった。
ベランダに出て、
風の匂いを嗅いでみた。
夏の匂いが少ししてきている。
海の匂いだと
MILETは言った。
潮の香りが風に乗ってきているのだ。
陋屋のある町は
海が近い。
冬の間は寂れていて、
いかにも田舎びた風情である。
だが、ひとたび夏となれば
近郷の人間どもが
海を求めて集まってくるのだ。
その時ばかりは、ひなびた街道も
活気を取り戻すのである。
そんな季節が
もう、目前に迫っているのか。
まだ桜が散ったばかりだというのに。
風の匂いは、初夏のものだった。
俺様は多少とまどいつつも
己の毛衣が生え替わっていくのと併せて
夏への準備を始めようと思う。
まずは、冬の間閉ざされていた
クローゼットを開けさせよう。
あの中には涼むのにちょうど良い、
格好の隠れ場所があるのだ。
MILETにそれとなく
催促してみることにしよう。







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