タイトルをご覧頂きたい。 これでぴんとくる諸氏もいるのではないか? そうだ。 俺様は今日、MILETに酷い目に遭わされた。 俺様は、滅多に外に出かけることはない。 せいぜい、ベランダや屋根の上に 一日数回、出ているだけである。 五月は外出に良い日が多いものだ。 今日なども湿気は少なく、風は涼しく 俺様にとっては 何とも過ごしやすい一日だった。 MILETは俺様の寝床を日に干すと、 その上に張りついてしまった、 俺様の抜け毛を処理していた。 そこまでは良かったのだ。 ところが、その抜け毛の中に 何かを見つけたのである。 それは、黒い小さな粒状のものだった。 「あー。ノミノミ星人になってる!」 何のことかというと、MILETはそれを ノミのフンだと思ったらしいのだ。 とんだ誤解である。 それは埃に中に混じった、砂粒だったのだ。 しかしMILETは問答無用で 俺様に除虫菊の成分が入った ノミ取り用のムースを塗りたくったのである。 このムースは、ニオイがきつい。 その上、舐めると非常に苦い味がするのだ。 俺様の楽しみである毛繕いも、 これではままならない。 「んー。良い匂いー」 MILETは除虫菊ムースのニオイにご満悦だ。 冗談ではない。 この、べたべたする上、きついニオイと 苦い味を全身に塗りたくられたら そんなことなど言えなくなるだろう。 どうして、人間はこうもお節介なのだ。 まぁ、確かに、 これからはノミが横行する季節ではある。 ベランダにも風に飛ばされてきたノミが いるかも知れない。 俺様は外に出ないが、MILETたちは外に出るし 事によったら、ヤツらがノミを持ち込むことも あり得るだろう。 俺様を守るという名目で MILETはあのような暴挙に出たのだ。 それが分かるからこそ、 この怒りをぶつけるわけにもいくまい。 俺様だって道理は理解しているのだ。
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