みゆきの日記
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子どもたちはおばあちゃんの家にお泊まり、パパはスキー旅行に行って留守なので、 今夜は私と赤ちゃんの蓮二人だけのしずかな夜。
しずかに雨が降っている。 実は、この週末に柴田さんと会おうかとちらと考えたんだけど、 結局なんのアクションも起さないままに終わろうとしている。
会いたい気持ちと、いつまでふわふわしているの、と自分を叱り飛ばしたいような気持ちがあって、 お互いひっぱりあいっこをしていて、いつまでたっても決着がつかない。
意志薄弱。
そういうことなんだろうな。
今度柴田さんに会えるときがあったら、雨が降っている夜がいい、とか、 少し妖しく湿った感じのする春の宵もいいし、さわやかな初秋の夜もいい、とか、 グラスワインを一杯ずついろいろ楽しめて、本格的なイタリアンをちょこちょこ小皿で楽しめるイタリアンタパスみたいなお店もいい、とか、 しっとりとした個室のある和食のお店、でもお料理のボリュームが大きくないところ、とか、
柴田さんとのデートはすでに私の妄想の中にしか存在しないというのに、 かなり詳細に考えているのがなんだかね。 妄想が趣味みたいになっちゃってなんだか怖いわ。
で、たまに、これが現実だということを確認するかのごとく、柴田さんにメールしてみる。 返事はたいていくるけど、もうあまり会おう、会おうとは言われない。 会おうといわれて、そうね、会いたいんだけど余裕がなくて、余裕ができたら必ず連絡する、と返事をし続けて2年以上が経過。 メールではもう、話題もなくなってしまった。 私は子育て以外してないし、子育てや家事の話などしても仕方ないしね。 天気のことくらいしか、話題がない。
会えば、話が尽きないことは分かっているのだけど。 会うことはできない。もうこのまま二度と会えないかも。 最近、そんな風に思っている。
トモユキが今朝スキー旅行に発つときに、私や子どもたちと週末過ごせないことをとても寂しがっていて、 本当に家族第一で子煩悩な夫をもてたことを幸せに思うし、 そんな夫を裏切るようなことは、私自身の破滅にもつながると思う。
この幸福がありながら、たまには柴田さんと会って心行くまでおしゃべりを楽しみたいと思ってしまうこと、 その感情は、それはそれとして置いとく事にしよう。
今年に入ってからはメールも送っていない。 柴田さんの方も寄越さない。
あっという間に、一年、また一年と過ぎていくなぁ〜。 どうしていますか? それが聞きたいけれど、本当に聞きたいけれど、それすら聞けなくなってしまった。 仕方のないことだと思う。
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