想い出の樹

2002年08月28日(水) ショパンエチュード公開レッスン

久々に公開レッスンなるものを見学してきました。
いやぁ〜、それにしてもレヴェルが高かった!!
そして、会場が盛況なのを見て、
本当に真剣に取り組んでいる先生方や生徒さんたちが、
こぉんなにいるんだと実感。
私もそれなりの専門教育を受けてきましたが、
こういうのを見ると、あれはやはり地方という
狭い地域の世界だったのだなぁと思わされます。

私たちの時代と違って、
今の生徒さんたちは、みなさんきちんとした脱力ができている。
そんな印象を受けました。
そして、それと同時に脱力が出来ていても、
指の力が弱いと演奏の幅に支障がでてきてしまう、ということも。
脱力ができているので、とても速く指がまわります。
でも、指がしっかりしていないので、
音の粒がそろいにくかったり、深みのある音が出てこなかったり。
ピアノを鳴らせるか鳴らせないかって、やっぱり大きいです。

全体に感じたのは、表現力。
とても丁寧に仕上がっているんだけど、なにか物足りない・・・。
遊び心とでもいうのでしょうか。。。
先生が指導なさると、その呼吸や表情が生き生きしてきます。

公開レッスンという短い時間のなかでの指導だったからか、
生徒さんと話し合うという光景は見られませんでしたが、
あの呼吸や表情の付け方を経験するのとしないのとでは、
大きな違いが出てくることでしょう。
表現を押し付けるのもいけないけれど、
そういった表現を経験するということも大切。
そういった経験が、自分の表現の幅を広げていくと思うからです。
このバランスがやっぱり難しいなぁ・・・。

公開レッスンを見ていたら、自分が弾きたくなってきちゃいました。(笑)
とてもあんな高いレヴェルでは演奏できそうにないけれど・・・、
表現の幅は年齢を重ねれば重ねるほど深まっていく、
そんなことを最近実感しています。


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中嶋 [HOMEPAGE]

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