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無責任賛歌
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仕事が遅くなることが予めわかってたし、しげも昼間は仕事で迎えに来れないので、今日はタクシーを使って帰る。最初から予定がわかってるとしげとのトラブルもない。結局トラブルの原因はいきなりの残業をぶちこんでくれる職場だってことになるんだけど、この先何十年もこの環境変わりそうにない気がする。マジで転職考えてるこのごろなんだけど、果たしてこんな病気持ちの中年、引き取ってくれるところがあるのか。無いって知ってるからしがみついてるんだけど。 1,天津敏 『仮面の忍者赤影』第一部・第二部の甲賀幻妖斉。 悪役の中の悪役と言っていいほどのの顔、ドスの利いた声、ベスト・オブ・悪役の名にふさわしい名演です。一度死んだと思わせておいて復活するのもターミネーターを先取り(笑)。 もちろん『隠密剣士』の風魔小太郎や『水戸黄門』第五部の鉄羅漢玄竜もこの人。 2,成田三樹夫 『江戸を斬る 梓右近隠密帳』の由比正雪。 成田さんも代表作を選ぶのが難しいのですが、怖さダントツと言うことでこれ。加東大介演ずる丸橋忠弥が「悪の中の善」であったために、この人の純粋悪が特に際立っていました。 『柳生一族の陰謀』の烏丸少将や『伊賀忍法帖』の果心居士も捨て難い。 3,菅貫太郎 『十三人の刺客』の松平左兵衛督斉韶。 狂ったバカ殿を演じさせたら天下一品……というかこの役が当たり役になりすぎて『水戸黄門』でも『必殺』シリーズでもしょっちゅう同じようなバカ殿を演じさせられていたのがちょっと残念。もちろんどれも名演なんだけれど。 志村けんのバカとのは、明らかにこれがもとネタでしょうね(笑)。 4,須賀不二夫 『眠狂四郎勝負』の白鳥主膳。 原作の白鳥主膳は美丈夫なんですがそれをなんとコワモテの須賀さんが演じていらした(^_^;)。けれど好々爺然とした加藤嘉と対比させるとこの人の権謀術数ぶりが光るのです。俯き加減に人を斜めに見るいやらしさがいいですねえ。 5,岸田森 『座頭市と用心棒』の九頭竜。 どうしても現代もののドラキュラが目立ってしまいますが、時代劇からはこれ。三船敏郎の用心棒を悪役にするわけにはいかなかったんで、もう一人ヤラレ役が必要、というある意味ワリに合わない役だったんですけれど、登場シーンの不気味な笑顔でもう充分その怖さが伝わってきました。 6,二見忠男 『仮面の忍者赤影』第四部の雲間犬彦・猿彦。 『赤影』は大部屋俳優の悪役さんが大挙して出演していて、これだけでベストテンが作れるくらいなのですが、第四部からこの人。 双子役で、ねずみ男的な猿彦と卑劣な犬彦との演じ分けが見事でした。 7,山形勲 テレビ『水戸黄門』シリーズの柳沢吉保。 大物悪役、黒幕を演じさせたら山形勲は天下一品。甘さというものが微塵もないのですね。『元禄太平記』の石坂浩二演じる吉保を見て、「吉保はこんな優男じゃダメだよ〜」と思った人も多いはず。だいたい水戸黄門が唯一倒せなかった悪役なんだから(笑)。 8,伊藤雄之助 『子連れ狼・子を貸し腕貸しつかまつる』の柳生烈堂。 烈堂を演じた役者さんも多いけれど、その不気味さにおいて伊藤さんがダントツ。遠藤太津朗も大木実もなんだかなあ、だし、ましてやカッコつけてるだけの仲代達矢はもう……。テレビシリーズの方は高橋幸治、西村晃より佐藤慶かなあ。どっちかというと阿部怪異の金田龍之介の方が印象は強いんですけどね。 9,月形龍之介 『忠臣蔵』の吉良上野介義央。 それこそ数えきれない吉良役の中の白眉。っつーか、水戸黄門と吉良の両方をやれて、しかも大物感を出せる役者がどれだけいたことか。市川中車が演じるとただの気弱な因業ジジイにしかならないし。月形さんに匹敵する吉良はあとは滝沢修くらいかなあ。森繁久彌は雪の中でのんきに舞ってるの見てたら、さっさと刺せよ赤穂浪士、って言いたくなったし。 10,薄田研次 『さくら判官』の遠山景普。 ご存知遠山の金さん(片岡千恵蔵)のお父さん。『奴の名はゴールド』というトホホなタイトルでアニメ化もされたからお話自体はご存知の方も多いかも(笑)。 けど映画版はもうあんなオチャラケじゃなくて、堂々たる名編。「悪の父親」ならば最後まで潔く悪であってもらわなきゃいけませんやな。ダース・ベイダーは景普の爪の垢と耳垢とヘソのゴマを煎じて飲めと言いたい(←ベイダーファンのみなさん、シャレですから怒らないでね)。 『不知火検校』の勝新太郎とか『大菩薩峠』机龍之介の市川雷蔵、『東海道四谷怪談』民谷伊右衛門の天知茂も悪じゃん、と言われそうですが、「主役として悪役を演じる」というのと「悪役専門」とはちょいと違う。やはり勧善懲悪モノの中の「悪」の魅力、正義に対する「悪」の魅力と言えば、悪役俳優たちの名演を無視しては語れません(『座頭市と用心棒』は勧善懲悪じゃないぞと言うツッコミはありましょうが、まあ、それはそれ)。 ああ、ほかにも神田隆とか五味龍太郎とか汐路章とか原健策とか吉田義男とかいくらでも触れたい人はいるのに……。 しかし昔は本当に悪役専門のいい役者さんたちがたくさんいたのに、最近はみんないい人然になってしまって淋しい限りです。蟹江敬三さんも石橋蓮司さんもいい人の役のほうが多くなっちゃったしなあ。 「特撮の悪役」とか「悪の博士」とかはみなさんにお任せします。ベストテンを埋められるほどに「これだ!」ってのを出せる自信はないので(汗)。 「SF秘密基地」でこんなの見てた人って少ないだろうなあ。 ホントはこれ、個人ホームページ作るときのコンテンツにしようと思ってたんだよね。でも「天津敏の部屋」は中田雅喜さんが立派なの作られるだろうからなあ。ともかくもっと資料集めなきゃ。 電話で知ったが、こうたろうくん、阿部川キネコさんの『辣韮の皮』を買ったそうな。「イタイなあ、あのマンガ」。 あれ読んでそう感じるということは立派なオタクだよ、こうたろうくん。 「八乙女はオマエだな」と言われちゃったけど、どっちかと新寺部長に近いような……。性格破綻者じゃん。 「『全日本妹選手権』も買おうと思うんだけど、息子が勝手に読んだら困るような内容か?」と聞かれて絶句する。こうたろうくんちの家族構成、まさに「お兄ちゃんと妹」なんだよな。まあ自分の家庭をフランス書院の世界にしたいんだったらそれもよかろう(^_^;)。 テレビで初めてユースケ・サンタマリア主演の『アルジャーノンに花束を』を見る。もう第六回くらいになってるが、出演者の演技がみなお仕着せのトレンディドラマの域を出ていず、構成もカメラワークも陳腐。でも若い人にはこれでもハマレる人がいるんだろうなあ、と思うと暗澹たる気分になる。 そう言えば、やはり山本さんとこの掲示板に「『アルジャーノン』がSFだとは認識してませんでした」という書き込みがあったのを読んで思わずコケてしまったことを思い出した。『アルジャーノン』こそ典型的なSFであるのに、じゃあその人はこれまで何をSFとして読んでいたというのか。 「SFの浸透と拡散」はもう20年以上前から言われ続けている。SFが「ジャンル」としてではなく「手法」として認識されている(なんだけど、未だにそのことに気付いてない人がいることが、論争が起きちゃうそもそもの原因)今、どれがSFでどれがSFでないか、という定義をすることは無意味になってしまっている。「1、宇宙人やロボットが出てくりゃSFである」「2、宇宙人やロボットが出て来るからって、SFとは限らないぞ」、この相反するように見えるテーゼは実はどちらも当たってるのだ。 だからと言って、もう何10年もSFを読んできた身になってみれば、その作品が「SFであるかないか」ということは結構重要なファクターである。『スターウォーズ』に心惹かれないのは、あれが「2」の意味では「SFではないから」ということになってしまうからだ。 『アルジャーノン』を面白がってくれても、その面白さが「SF」としての面白さだと気付いてくれない人は、やはり私とは縁なき衆生なのだろうな、と思わざるをえない。「SFだらこそ面白いんだよ」ということを山本弘さんも伝えたかったんだろうけどなあ。 マンガ、城平京作・水野英多画『スパイラル 推理の絆』4〜7巻(エニックス/ガンガンコミックス・410円)。 なんだかしげが一気に買って来てました。そんなに面白かったか。 けど破綻はあるけど確かにヌルイばかりの『名探偵コナン』に比べると読んでて飽きはこないな。 拉致されたひよのを助ける話や、ラザフォードがリョーコを仲間に引き入れる話など、心理的なカケヒキを扱ったエピソードが多いけれども、この程度なら一応基準レベルを満たしてると言えよう。エドガー・ポーの短編にもあったけれど、ジャンケンで読み勝つと何十回繰り返しても絶対負けないってことあるでしょ? あれの応用だね。 もちろん欠点がないわけじゃなくて、「肋骨折れてるくせに走り回ってんじゃねーよ理緒」なんて突っ込みどころはいくらでもあるんだけどね。ミステリとしての基盤が弱くても、ドラマとしての演出が勝ってればとりあえずはオッケーである。 ……でもやっぱカノンの登場はなんだか唐突だよなあ。未だにブレード・チルドレンが何なのか明かされてないのに、勝手に内紛起こしちゃ、誰に感情移入すればいいんだかわかんないよ。学校に立てこもるなんて、カノン、オマエは丸ゴシ先生かっ!(←『ハレンチ学園』ね)) 2001年11月19日(月) 「“ブラック”ユーモア」って言葉も差別表現だってさ/LD『道場寺・火宅』/『Q.E.D. 証明終了』11巻(加藤元浩)ほか
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