無責任賛歌
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|藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年06月28日(月) 新作映画のことなど。

 病院回りのため、今日は仕事をお休み。
 眼科と内科のハシゴで、目の方は特に変化なし。つまり悪いままってことだけど、とりあえずモノは見えてるからいいか。糖尿の方も特に変化なし。運動がなかなかできなくなってるので、次の検査結果のほうが怖いけど。

 食事は家の近所のココイチで。ここのカレーくらいコクがなくって旨味のないカレーもないんだが、トッピングはいろいろ選べるからなあ。でも味を考えると、あと3割は値段を安くしてくれないと、しょっちゅう通いたいとは思えないのである。あの、マジで自分で作ったカレーのほうが美味いんですけど?
 帰宅して横になったら、そのまま寝た。最近、まる一日活動するのがつらくなってきたなあ。


 今日読んだ本、酒井順子『枕草子REMIX』、マンガ、森永あい『僕と彼女の×××』2巻、唐沢なをき『さちことねこさま』2巻、『月刊ガンダムエース』8月号。
 『ガンダムエース』、トニーたけざきの『ガンダム漫画』が載らなくなったので魅力半減だったが、唐沢なをきさんの『犬ガンダム』が新連載を始めたので、ちょっと持ちなおし。ガンダムキャラが全部犬という、ただそれだけのマンガなんだけど、でもこんなの唐沢さん以外には誰も思いつかんだろう。さすがは唐沢さん、他の「突っ込みパロディ」とは一線を画した出色の出来である。でも、ギャグとしては一発芸に近い気がするんで、長期連載は苦しいんと違うかなあ。……セイラ犬やフラウ犬より、ミライ犬のほうがカワイイというのはどうなのよ。

 夕方寝て起きたら、午前様。テレビで『サルヂエ』とか『爆笑問題のススメ』(福井晴敏ゲスト)のあと、浦沢直樹原作の『MONSTER』第二回を見る。放映が関東よりかなり遅れたので、先週から始まってることに気づかなかった。これだから地方はよう(-_-;)。
 出来はムチャクチャいいんだけど、ここまで原作に忠実だと、地味な印象すらして新鮮味がない。けれど、演出は堅実だし、こういうアニメがファンの話題にあまり上らないというのは、やっぱり残念な気がして仕方がないのである。


 新作映画の情報がいくつか。
 まずはゴンゾ・ディジメーション・ホールディングとフジテレビが共同で製作する長編アニメ、宮部みゆき原作の『ブレイブ・ストーリー』が始動。……原作はどっかそのへんに転がってるけど、まだ読んでねえや(^_^;)。
 製作費に10億円をかけ、ウォルト・ディズニー社傘下のブエナビスタ・インターナショナルも製作に出資、北米、欧州、アジアなど世界規模での配給を目指しているということで、今時この程度のラッパを吹くのは珍しくなくなっちゃってるんで驚かない。公開するだけならできるんだしね。インディーズで。アニメや日本映画の海外進出でウカレちゃう人は多いけど、結局はナカミが面白いかどうって問題なんだよねえ。一部のオタク以外に支持された日本アニメって、実はそんなにないんじゃないかって思うけどね。それにこの企画自体、何となく『千と千尋』の二番煎じに思えちゃうんだけど、気のせい? ジブリ風に作るつもりか? そういう方向は、ゴンゾには合わないと思うけれど。でもかえって妙にアメリカナイズされたキャラデザインにされてもつまんなくなると思うけどね。
 でもいつもいつも「脚本が弱い」と酷評されてたゴンゾだけど、今度はしっかりした原作があるから何とかなるんじゃないか……って、原作あってもアレだった『戦闘妖精雪風』ってのもあったっけ。宮部さんもそこそこ面白いの書くけど、爪の甘さはいつも感じちゃうからなあ。ともかく、ゴンゾが取り組む作品としてはこれまでで最大級の作品になることは間違いないわけで、真価が問われることになるんでしょう。『青の6号』以来のファンとしては、がんばってほしくはあるのだ。


 も一つ、映画化の話題。
 京極夏彦の「京極堂」シリーズ第1作、『姑獲鳥の夏(うぶめのなつ)』が“ついに!”映画化決定。まあ、待ち望んでたファンも多いんだろうけど、「イメージ違う!」と怒り出しそうなファンもまた増えそうな(^_^;)。
 気になるキャストは、京極堂こと中禅寺秋彦に堤真一。「知性が表現できる演技力の持ち主」というのが抜擢の理由だということだけれど、私ゃてっきり佐野史郎あたりがやるんじゃないかと思ってたんだけど、もうトシが行き過ぎてるか。まあ御先祖様が近藤正臣なら、堤さんというのも流れとしては悪くない感じである。京極堂の友人、作家の関口巽に「巻き込まれキャラクターが似合う」という理由で永瀬正敏。身もフタもないけれど、これくらい納得の行く理由もないね(^o^)。私立探偵・榎木津礼二郎には阿部寛、これまたアヤシさ大爆発。刑事の木場修太郎には宮迫博之、久遠寺涼子・梗子の2役を原田知世。うーん、年齢的にはちょっと苦しいけれども、あまりトシを感じさせない人ではあるし、うまく演じられれば、『時かけ』以来の代表作になるかも、という気はする。
 出来がどうなるか、ということはミステリーの映像化の場合、いつも気になることではあるけれども、小説をお読みになっている方はおわかりだろうが、これはそもそも「映像化不可能」なトリックである。小説の方ですら「インチキ」感を持つミステリーのわかんねえヤツもいるくらいだから、このトリックをそのまま映画にしてしまったら、絶対「なんじゃこりゃ?」と言い出すヤツが出てくるに決まってるのだ。しかも監督が実相寺昭雄と来れば、そのあたり何の考えもなしに撮っちゃうのは目に見えている(^o^)。
 つまり「ミステリー映画としては」全く期待はできないわけで、これはもう最初から「雰囲気」を味わうつもりで見にいきゃいいんでしょうね。

 さらにも一つ、『テニスの王子様』も映画化だそうで。うちのメンバーでも、約1名、狂喜しそうな人がいるけど、まあ狂喜して下さい。


 昨日、本を買った袋の中にチラシが入っていた。
 小説やエッセイなどに取り上げられた九州を取り上げた新聞記事を紹介するチラシである。作品は、野沢尚の『ラストソング』。福岡のライブハウスで人気を集め、ロックスターを目指して上京した若者たちの成功と挫折、別離を描き、本木雅弘、吉岡秀隆主演で1994年に映画化もされた。そのライブハウス「飛ぶ鳥」のモデルとなったのは、福岡天神の「照和」。チューリップや海援隊、甲斐バンド、長渕剛らはここで歌い、実力を磨いていった。野沢さんの筆は、店の雰囲気を「そこは熱気と言うより重力だった」と表現する。小説化、映画化を野沢さんに決意させたものは、まさにその「重力」だったのだろう。
 大なり小なり、野沢さんの書く脚本や小説には、何かを書きたい、表したいという欲求の裏に、何か「重いもの」に引きずられているような印象があった。それはデビュー作である城戸賞受賞作、『七人の侍』の少女版である『Vマドンナ大戦争』のころからそうだった。野沢さんの作品に登場する主人公たちは、自らの意志と世界とのギャップに苦しみ、傷つき、痛々しい姿を晒していた。
 最初期の脚本である『ステイゴールド』。川原由美子原作の、水源を求める少女たちの旅を描いたこの作品には、自殺した少女の想いをどう受けとめるかというモチーフがあった。最近作『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』にもまた、全く同じモチーフが描かれる。人はなぜ自殺をするのか、そして残された人々はその痛ましい事実をどう受け入れていけばいいのか、野沢さんはそこに常に「明るい未来」を見出そうとしていたが、そのモチーフに何十年も引きずられていたこと自体、現実においては未来が何も見えなくなっていたのかもしれない。


 日記を書き終わってネットを開いて、訃報を知った。
 今日の午後2時半ごろ、野沢さんの事務所で、野沢さんが首をつって死亡しているのが発見された。遺書もあり、多分自殺だろうということである。内容がまだ公表されていないので自殺の理由については現段階ではまだわからない。享年44。
 代表作に、テレビドラマ『親愛なる者へ』『素晴らしきかな人生』『この愛に生きて』『恋人よ』『青い鳥』『眠れる森』『氷の世界』などの脚本、映画『マリリンに逢いたい』『その男、凶暴につき』『さらば愛しのやくざ』『殺人がいっぱい』『赤と黒の熱情』『課長島耕作』『私たちが好きだったこと』『不夜城』などの脚本、『破線のマリス』『深紅』などの小説がある。『眠れる森』の向田邦子賞、『破線のマリス』の江戸川乱歩賞など、受賞も多数。映画の遺作は、前述した『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』になる。駄作揃いの映画『コナン』シリーズの中ではまだマシな出来だった。
 自分で書いた作品に、食い潰されてしまった印象を持ってしまうのは、私だけだろうか。

2003年06月28日(土) ちくしょう、目医者ばかりではないか/北村薫サイン会/『とんち探偵一休さん 謎解き道中』(鯨統一郎)ほか
2002年06月28日(金) 犬も歩けば/『仮面ライダーSPIRITS 受け継がれる魂』(村枝賢一監修)/DVD『続・黄金の七人 レインボー作戦』吹替版ほか
2001年06月28日(木) 事故&カラオケ地獄変/『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 始動編』�機��供憤舵�良和)



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