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2001年11月06日(火)
さっそく図書館でいろいろと借りてきた。


東京の夜道は明るいなぁ。
懐中電灯を持ってなくても歩けるし。
しかし、歩行者も自転車も横暴な行動しますな。すれ違う時、お互い避けない。
ちょっとぶつかった程度じゃ謝りもしないし、イヤな感じの無神経さがまた気に障るですね。
こういう些細なストレスが、都会の人の人間性を奪っているのだと思うのですが、どうか?
まぁ、いちいち反応していたらもたないから、非人間的になっているのかもしれませんが。

さて、今日は久々に図書館に行きました。
予約しておいた本も届いてるし、たくさん借りる意気込みで。

借りた本
ソドムの林檎/野阿梓
もう消費すら快楽じゃない彼女へ/田口ランディ
馬鹿な男ほど愛おしい/田口ランディ
熱血ポンちゃんがきたりて笛を吹く/山田詠美
アザラシのカンニングペーパー(写真集)
おへそがえるのごん/赤羽末吉(絵本)

田口ランディは読んでいて「おお」と思うところと、変に癒し系で作り物めいたところが混ざっているので、
かなり読むのに疲れる作家。
わりと口調が強いから、それが人々に受け入れられる要素のひとつなのかなと思っています。
皆、誰かに「あなたは今こうだけど、実はこうなんだよ」と言われたがっているからね。
私は田口ランディみたいな人を、“磁力の強い人”という分類にしてます。
生きること全てにパワフルで、常にポジティブな姿勢を貫く人。
自分にくっつくものは拒まないけど、くっつかない(合わない)ものをはじき飛ばす強さも持っている。
こういう人が宗教を興したりすると、結構うまくいくと思う。私は疲れるから近づきたくないけど。

対して山田詠美は…。
初めて「蝶々の纏足」を読んだ時、この人は凄いものを書くかもしれないと思ったけれど。
なんだかもう最近はダメではないですか? 私は全然読んでない。
この本も、語り口からしてもう入り込めず。チラリ見て、読んでない。このまま返すかも。

そして。
今回もっとも素敵なのは、絵本の「おへそがえるのごん」ですね!
あまりに気に入ってしまったので自分でも買おうかな。
赤羽末吉は有名な絵本作家ですが、これは知らなかった。
「スーホの白い馬」と言えば、誰もが目にしたことがあるでしょう。
あの超切ない話を書いている人ですよ。
面白い絵本もたくさん出しているのですが、これは特に良いです!
おへそのあるかえる、ごんが主人公なんですが、のびのびと描かれたかえるの手足。腹のライン。
どこを見ても、かえるマニアにはたまらん本になっております。
話もさることながら、ごんの愛らしくも艶めかしい(マジ!)姿態の数々をご覧ください…。
たこのお化けもかわいいですよ。

野阿梓は大好きな「バベルの薫り」の流れを汲むものなので、ゆっくり読むつもり。
「バベル…」の主人公(だと思うんですが)姉川孤悲という霊能者が良いのですよ。
かつて同じ作者によって描かれたテロリスト、レモン・トロツキーを思い出しつつ、何度も読み返している話です。
というか、話が込み入っているので何度か読まないとわからないのが本当の理由なんですが。
一時期、谷甲州の「エリコ」が話題になったことがありましたが、「バベルの薫り」を読んで出直せ!と憤った記憶
がありますなぁ。
だって、オヤジのドリーム満載なだけの話だったんだもん。あれは、ひどい。
「バベルの薫り」自体は、男のヤオイ書き野阿梓の面目を果したというか、超能力者だの、近親相姦だのテンコ盛り
で面白いです。読むのがちょっと大変だけどね。

活字がたくさんあるって、嬉しいなー。


さらに別の図書館で借りた本、の一部
東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ/遙洋子
ボーイ・ソプラノ/吉川良太郎
ペロー・ザ・キャット全仕事/吉川良太郎


「ボーイ・ソプラノ」は日本SF新人賞受賞後の2作めだから、前作(6月2日の日記参照)も一応借りておいた。
前作についてはあまり感心しなかったんだけど、また同じ町の設定を引き継いでいるらしいので。どう出ますかね。
今気づいたのは、この日本SF新人賞って、あれか。「M.G.H. 楽園の鏡像」が一回目にとったやつか。
ネットは三雲ファンが多いから叩かれるかもしれんが、アレはどうかと思うぞ?
設定は“SFちっく”だが、話が…ヤバイ具合にステロタイプだという。読後、ガックリしたです。

「東大で…」は軽い読物かと思ったら、意外にしっかりとした書物だったので驚きました。
著者は関西系のタレントらしいのですが、私は全然知らない人ですね。
しかし、上野千鶴子の話法というか戦術である「わからない」という言葉。
“開き直る”という態度で論破するのって、時には相手にとってダメージが強すぎることもあるのではないかな。
相手の論旨が理解できないということを「わからない」とバッサリ切るのって、とても傲慢なことです。
そういう意味で、フェミニズム系の人に対する啓蒙書としては結構コワイかもしれない。
理解しようとしての「わからない」ならともかく、思考停止の「わからない」になってしまいそうだから。


久々に嬉しくて本を読み続けていたら、眼が疲れた…。
早寝早起きを引き続き実行中。
健康第一っスね。