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2001年09月13日(木)    西海岸の様子

昨日の惨事に対し、ロサンゼルスに住む友人(の旦那様)のコメント。

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朝6時半ごろ寝ていたところへ、日本からの電話で事件を知った。慌ててTVを
付けたら、あの飛行機がビルに突っ込む映像。朝の眠気は、すぐにふっとんで、
TVにくぎ付けになった。

数時間後、状況が少しは把握できてきたところで、仕事場に行ったけど、もちろん
仕事先でも皆TVにくぎ付けで、たまに仕事をしてみるものの結局一日中集中する
ことはなかった。なかには休んでいる人もいたし、仕事場にきたものの結局一日中
完全にTVを見ていた人もいたぐらい。

多くの人が家でTVを見てるせいか、交通も普段より空いていた気がした。
もちろんダウンタウンやLAX(ロス空港)の様な要所は別だろうけど。
昼をとりに出た時は、普段以上の人が街にいた。と言うのも、多くの学校が休みに
したり早退にしていて、早く家に帰った高校生がやることもなく街にぷらぷらと
出てきた感じ。そんな感じの一日(仕事時間)を終えて家に帰ってTVを観てる。

このテロ事件は、様々な人に様々な衝撃を与えていると思う。
日本でこの事件がどう報道されているのかわからないけれど、アメリカでTVを
見ていると、日本人としてかなり気になる事がある。
この事件の規模を説明するために、何度も何度も、「この事件はパールハーバー
以来の惨事」とか「バールハーバー以上の負傷者を出すだろう」と、日本軍の
真珠湾攻撃との比較がされる。本当に頻繁に。旅客機を「神風」と呼んだり。

TVを観ていて「恐ろしい事件」と寒けを感じて客観視している事件が、自分の
母国が過去にとった行動と同等に扱われている。「これを起こした奴はひどい」
と心から感じている時に、その酷さと同様なものを自分の祖先が与えたと思うと、
なんともいたたまれない気持ちになる。

もちろん広島、長崎を考えれば、「誰が悪い」という指摘ではないことはわかる
ものの、それでも何度も繰り返される言葉に不快を覚えてしまう。今回の事件が
惨ければ惨いほど、自分が歴史に攻められている気さえしてしまう。

ブッシュ大統領が会見する時も、「国民(=citizen)の安全」というように、
もちろんなんだけど「国民」を強調する。アメリカ人と殆ど違いを感じずに生活
している毎日に水をさされ、自分が日本人であり、アメリカの国民ではないこと
を思いだす。

事件の規模が大きすぎて、まだまだ事態の酷さがわからない今夜です。
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