江ノ電から眺める朝の海。波を待つサーファーたちの影。目の前にあるのにとても遠い風景。はじめてお会いした先輩の奥様。とてもきれいで優しくて、そしてどこか凛としていてあんな女性になりたいと思った。先輩たちを探す。同時にあの後輩の姿もそっと探す。誰にも見つからないように。ハーバーに戻ってから見かけた彼は子どもたちに囲まれて笑っていた。キラキラしていてまぶしかった。手の届かない人のように思えて悲しかった。きのうのサーファーは死んだらしい。今朝の新聞に小さな記事が載っていた。