約1年ぶりのスタジアム。まさかまた訪れることになろうとは。6年ぶりに握るバトンの感触。緊張と興奮。少しずつ感覚を取り戻す。高く高く投げ上げるときの開放感。灰色の空を映して鈍く輝く銀の色。フィールドの真ん中。ミスだらけの完全フリー演技。楽しかった。うれしかった。日常ではありえない「クリエイティブな快感」。私が私であるために必要な感覚。つかみかけたような、そんな予感。