ひさびさの葉山はあいにくの雨。 それでも海で彼に会えるのは最高の気分。
遠くから彼の姿を見つけて 彼の乗るBMWの横を通りぬけて いつもの声を耳にして、笑顔になる。
風を背景に並んで歩く彼とわたし。 雨に濡れて、触れる指先はとても冷たい。
彼の隣りはとても心地よくて まるで自分の居場所のように錯覚してしまいそう。 そんなはずないのに。
疲れてベッドに埋もれていると携帯がわたしを呼んだ。
あきれつつもわたしはあなたを忘れられない。 人を好きになるのに理由なんていらない。 またわたしたち、ちょっと近づいてしまった気がする。
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