昨日・今日・明日
壱カ月|昨日|明日
くもり時々晴れ。昼間はそうでもないけど夜はちょっと冷える。今日は京都に遊びに行った。京都は大阪より寒かった。
寺町通りのギャラリーで「池袋モンパルナスとその周辺」という展示を見る。野田英介の『カフェテリア風景』に惚れた。カスタードクリームのような背景の色と、正面にいる女性の笑い顔が良い。幸福なカフェのざわめき。持って帰りたい、部屋の一番目につくところにかけて毎日毎日眺めたい、と切実に思う。値段は300万とちょっと。うーん。 田中春雄のスケッチ、野見山暁治による裸体の絵も良かった。夕方、三月書房に行く時にギャラリーの前を通ったら、奥のソファに寺田農がいた。寺田政明の「パンジー」も鮮やかで見事だったなー、とあらためて思う。
ギャラリーに貼ってあるポスターを見て突発的に行きたくなって、岡崎まで歩いて京都市美術館で「連続と反復」というのを見た。美術作品において「連続」と「反復」で表現されたものを集めたコレクション展。この展示のポスターやチラシになっている野村耕という人の「スクラップ」という作品がすごく面白かった。新聞の見出しや広告のキャッチコピーを集めてコラージュしたもの。文字のコラージュ大好きだ。いつまでも見ていられる。 京都市美術館は久しぶりに入ったけれど、いかにも年代ものという感じの佇まいが落ち着く。古い柱や壁、ギシギシときしむ床が、小学校の木造校舎にいるようでノスタルジックだ。日曜日なのに来場者もほとんどいなくて、広々とした部屋に作品と私だけがいる、という状況の時もあり、まるで世界にひとり取り残されているような感覚をおぼえて楽しかった。
それから三月書房で、三月書房だからこそ買える、という本を選んだ。良い絵を見た後は絵について書かれた良い本を、ということで、酒井忠康を一冊選ぶ。特価本で半額だった。先月行った時は諦めた北沢恒彦と山田稔の愛らしい本もやっぱり購入。思潮社から新しく出た文庫(新書かな?)を2冊購入。これはどこででも買える。 本を抱えてイノダでひと休みの後、辺りを歩いて靴や洋服などを物色し、また計画性のかけらもなく、キャーカワイイ、などと言いながら、ウールのスカートとセーターを購入してしまった。後から冷静に考えてみると、是非欲しいというもんでもなかったような…。来年の目標としてまず、「衝動買いを止めること」をあげとこう。手帖にも書いとこ。書くだけになりそうだけど。
午後9時頃帰宅。京阪電車でぐっすり寝たおかげで歩いた疲れも回復。ごはんを食べて、買ってきた本をひもといたりチラシの整理をしたり、夜中にはレンコンのキンピラを作って、米も研いで、台所の収納庫の整頓までした。エライ。 お風呂の後、日記を書いて午前2時半頃就寝。
・購入物:酒井忠康「遠い太鼓」(小沢書店) 北沢恒彦・山田稔「酒はなめるように飲め 酒はいかに飲まれたか」(SURE) 田村隆一「自伝からはじまる70章」(思潮社) 埴谷雄高「幻視の詩学 わたしのなかの詩と詩人」(思潮社)
・朝食:大根とイカの煮物、ネギ入り卵焼き、ごはん 昼食:イノダコーヒにて、レモンパイと珈琲 夕食:志津屋のカルネ、クリームチーズとクラッカー、麦酒
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