昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2006年01月30日(月) 『感謝(驚)』

1月が終わっていく。不思議な1ヵ月だった。ずっと足が宙に浮いていて、いつも『半分夢の中』にいるようで、それなのに、生きている実感をひしひしとかみしめられたひと月だった。苦しかったけれど、楽しかった。とても楽しかった。
この日記をはじめてから、というか、これまでの我が人生の中でも、最も充実した日々だったのに、それが書き記せなかったことは、まあ、少しだけ残念…、かな。

願い事ってかなうのだ。たとえ、人が聞いたら馬鹿にして笑い出すような、突飛で珍妙な願いでも。ひたすら真摯に考えて考えて考え尽くして、やってみようと決めたことで、やってはいけないことなど何にもない。やってできないこともない。星占いもおみくじも、全部嘘っぱちだ。誰も助けてくれない、信じられるのは自分だけ。

このように、強気で傲慢でハッピーな心境に立ち至った2006年1月であった。またすぐにヘナヘナとくじけていくのだろうと思うけれど、少なくとも今はそこそこ明るく、珍しく前向きな、いい気分である。

その他、最近のこと。
久々に奈良に出向き、昔のバイト先での友人とその弟に会い、離婚の顛末など聞き、励ます。暗い。わざわざ風光明媚な奈良まで行って聞く話でもなかった。しかし、共に飲んだ鹿児島の芋焼酎はすこぶる美味しかった。
『鴛鴦歌合戦』のDVDを友人より借り、3度ほど通して観る。愉快である。これを観るとああだこうだと悩んでいるのが心底バカバカしくなる。唄部分だけ抜き出して、MDにおとす。志村喬は唄がお上手。
映画は1本のみ。大好きな小説の映画化というので、『プライドと偏見』を三番街シネマで観た。なかなか良かった。気の強い女が好きなので。
古本はほとんど仕入れられず。店をみてまわる時間がとれなかった。また来月からがんばろう。唯一買った古本は、松本清張『岸田劉生晩景』(新潮文庫)。天牛堺で150円也。
今月の『レココレ』と『ミュージックマガジン』は、もうイヤというほど熟読した。
痩せて着られなくなったので、昨シーズン履いていたパンツやスカートを全部処分した。で、着るものがなくなり、バーゲンでなんやかんや散財してしまった。金がない。昨日、岩波の『図書』を読んでいたら、来月の一括重版に読みたい文庫がたんまり出ることがわかり、今から財布の中身が非常に心配である。
お酒は極力控え、柚子胡椒をきかせた湯豆腐と、山芋の梅肉和えと、ラドマーカーのコーヒーキャンディに凝っていた。
読書は怒涛の勢いで進んでいる。今は、図書館で借りたフィリップ・クローデル『リンさんの小さな子』とフリオ・リャマサーレス『黄色い雨』を並行させつつその合間に、いただいた分厚い書物を、コツコツと読んでいる。

最近つくづく、まがりなりにもいろいろな本を読んできてよかったなあ、と思う。今までは、本ばっかり買って読んでていいのかなあ、と情けなく感じたこともしばしばであったが、やっとここにきてそれが実を結んだ感があり、無駄に思えることもやらぬよりはやるほうがいい、のかも。


フクダ |MAIL

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