詩寄。『カンガイ』...lassie

 

 

堕落 - 2001年05月03日(木)

目くるめく
変質していく日常は
外から覗けば
何ひとつ違わずに
今日は昨日に
ぴったりと重なっている

3日前も
10日前も
1ヶ月前も
同じことをくり返してきた

あたしは1年前から変わってなどいない

そして今も
普遍のリズムに乗せられた
そう
いつもと同じ
夜を送る



そんな夢



見た



信じた未来は
いつしか完全な夢となり
そこにあるのは
現実だけで


現実




否応なしに
あたしを取り囲み


そしてあたしは
自己を失う


目の前にあったのは

否定できない


認められない
虚偽

引き裂かれた
過去


脳の中心を
細く長い
鋭利な刃先が
貫くイメージ


子供の頃に見た
幻想が再び


何故ここで?


消えることのない記憶



聞こえてくる
知らない声



変形しながら
遠ざかっていく
そのシルエットの狭間で

何故
あたしは存在するのだろうと
返らない答えを問いかけ続ける逃避


死にたいという言葉を
会いたいという言葉で表して
戻らないことを
確信しているのに
それでも


落ちていく自分を
見つめながら


あたしは
夢の呪縛に
身をまかせている


...




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