ぼんのう
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「大江戸美味草子」(新潮文庫刊 杉浦日向子著)
大変面白い本だった。 直接企画に関係なくても、手軽に江戸時代の出来事を知る良い本であった。 江戸時代の料理に関しては、「鬼平犯科帳」が有名で、我輩も結構好き。 天ぷらがお座敷で食べる上品な食べ物になったのは、大正時代過ぎてから という記述に、思うところがあった。
日本語において文語を復活させようとする考えがある。 今の日本語は乱れており、正しい日本語は文語体であるとし、 かつての文語体を辞書(?)にした本を、先日見たような気がする。 いや、コレ自体否定すべきではない。 我輩も何度か文語体の聖書を読んだことがあるが、これはこれでかっこいい。
でも?文語体は正しい日本語かな?
明治維新からの日本を正しい日本の姿として見るのは、 木を見て森を見ようとしないことではないのかな?
意外と“正しい”と思うことを目指す思想は、懐古趣味を先鋭化させたものなのかもしれない…。
昔は良かったのか? 昔は全てにおいて正しかったのか? 昔を原点としなければならないのか?
文明と平和を享受している人間が言うことではないような気がするな、うん。
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