ひとりびっち・R...びーち

 

 

にっちとさっち - 2001年09月01日(土)

 また岩波にやられてしまった。

 以前にも書いたことがあるけれど(2/25の「くびったけ」)、岩波文庫の中からはらりと出てくる栞に、不意を食らって脱力するのは何度目だろう。
 岩波文庫には、1冊に1枚、親切な栞が挟まってくる。
 他社の文庫も同様だと思うが、岩波の場合、表には「広辞苑」の宣伝、裏には“言葉の道草”という、「広辞苑」から抜粋した項目をアレンジした文章が印刷されている。
 誰がどういう基準で選んで抜粋するのか、そして、どういうシステムで挟み込む作業が行われているのか、一度お客様相談窓口(そういうセクションがあったとして)に尋ねてみたいぐらいだ。

 今回はゴーガンの『ノア・ノア』の間に潜んでいた。

 ・・・・・・・ 

 にっちもさっちも

 借金で首が回らない。不況と円高のダブルパンチ。「にっちもさっちも行かない」のは、例えばそんな時。『広辞苑』によれば、「二進も三進も」と書いた。そろばんの用語から来た語で、「二進(にっち)」「三進(さっち)」は割算の九九の語。どう計算してもうまくいかない意から、金銭の融通がきかないさま、また一般に身動きがとれないさまを言う。

 ・・・・・・・

 そうだよ、その通りだよ、でも、何でお前に言われなきゃなんないんだよぅ。
 どこかで覗いてるんじゃないだろうな・・・「やんのか、こら、出て来やがれっ!」
 ってな具合である。

 でも、待てよ、もしかしたら、本の内容に合わせてセットしてるんじゃないか?
 確かにゴーガンも「にっちもさっちも」行かなくなってタヒチとパリの間を1往復半したんだ。

 でも、でも、待てよ、「くびったけ」が挟まっていたのは西田幾多郎随筆集だ。
 西田幾多郎と「くびったけ」はどう考えても無関係だよなぁ。

 ふうぅ。

 確かに、意味は知っていても語源までは知らなかった。
 巻き返しを図ろうとするときには、我と我が身の状況を正しく把握しておくことも大事だ。
 にっちとさっちの語源を覚えて、ここはひとつ、我が身を振り返って反省し・・・・・

 えぇ〜い! やっぱり余計なお世話だ〜!

 まったく、月初めからシケた話題になってしまったものだ。
 やれやれ。

 おっと、もう一つ、今思い出したのだが、変な夢を見た。

 かなり豪華な寝台列車で長い旅をしているのだが、その食堂車で、橋田寿賀子にビーフカレーをご馳走しているのだ。
 それが、めちゃくちゃ美味なカレーで、夢の中では私が調理したことになっている。
 橋田寿賀子は唸りながら食べ、私も食べているのだが、これが、もう、本当にうまい。

 夢の中では実際に食べることはないと言う人が多いが、私は食べる。(笑)
 もちろん、美味い、不味いもある。

 しかし、何で橋田寿賀子なんだろう?

 あの人は、TVなどで拝見している限りにおいて(もちろん、直接お目にかかったことなどない)、「うまいカレーを食べさせたくない人ベストテン」に入るぐらい、ご本人も書いているものも大嫌いなのだが・・・。
 
 できることなら、このカレー、元気がないというBros.の弟君にご馳走したかったなぁ・・・。
 たとえ夢でもね。
 
※橋田さん、お名前の漢字が間違っていたらごめんなさい。



...




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