初日 最新 目次 MAIL BBS


sex・riddim・identity.
seria
MAIL

My追加

2003年12月27日(土)
目的は何?


忘れようとしたのに
まだ忘れてないことに気付いた。

気分は最悪。

------------------------

昨日の夜は一人で姉を迎えに
夜の待ちへと繰り出した。

姉が仕事上がるまで
まだ時間があったので
少しだけあなたのところへ
寄り道した。

(君と呼ぶにはふさわしくなく、
 あなたのほうが丁度いい)

あなたはいつものように
レコードに針を載せ、
その横で丁寧に適当に
ピアノを弾いていた。

あたしが入ってきたのに気付いても
演奏は絶対に途中でやめない。

綺麗な長い指を眺めながら
あたしはピアノの横に座った。

彼にピアノを習ったら
どんなに上手くなるだろう

と考えながら。

一曲が終わると
丁寧にピアノを閉め、
あたしに向かって挨拶をした。

「久しぶりだね」と。

あなたは私を本当に小さい頃から知っている。

あたしはあなたの前ではどうしても甘えてしまう。

あなたはあたしに牛乳たっぷりのウイスキーをくれた。

小さい頃は何滴かたらしただけだったけど
今は9:1の割合で入れてくれるようになった。
少しだけ大人になった証拠。

たくさんの話をしていたかったけど
時間が迫ってきた。

「何が聞きたい?」
と聞かれ

Je te veuxを選んだ。

熱烈な曲。

君の事を思いながら聞くと
涙があふれた。

「今度来る時は閉店にしておくから」

君はそういいあたしを送り出してくれた。

外には雪が降っていた。
あたしは泣くのをやめ歩き出した。





↑エンピツ投票ボタン

My追加