2002年09月26日(木) 冷たい月。
 

長い睫毛が上下に揺れるたび
寒さの中で揺れていた冷たい月を思い出す
吐く息が冬そのもので
境界線など見つからないのではと思う


できれば
その長い睫毛を持ち上げずにいてはくれまいか
少しの間だけくちびるを貸してくれるだけでいい


その柔らかさだけで
私は冬を愛せるような気さえもするのだ
冷たい
冷たい
月が浮かぶ
その真上の薄空を愛しく思えるように





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