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ZS日記 「タックル」-7・・・・・tako - 2003年03月19日(水)

日曜だってのに、休日出勤。
他にも来てる奴はいるけど、オフィスを出たり入ったり、
朝はしばらくバタバタしていた。
でもプログラムに没頭するうち、いつのまにか他の奴は
オフィスからも頭からも、消えた。

そう言えば、アイツ、今日が誕生日って言ってなかったか?

ふと浮かんだ顔がドアを開けて入ってきた時、正直、驚いた。
動揺を隠すようにパソコンの画面を凝視する。
ちらっとこっちを見て、アイツも驚いたような顔してる。

お?

コイツ〜、へなちょこタックルなんか仕掛けてきやがった。
そんなの効かねぇよ!さっと身をかわして細い腕を取る。
そのまま引き寄せて抱き締めれば、腕の中にすっぽり納まっちまう細さ。

「よう、日曜にご出勤とは、ご苦労なこって。」
「…お前もじゃん。」

驚いてるんだろう。
もぞもぞ落ち着かない背中をもう一度ぎゅっと抱き締める。
「仕事溜まってんのかよ?」
「ぁ、ぇ・・・と…。お前は?」
「オメェと違って抱えてるモンが多くてな。
やってもやっても追いつかねぇんだよ。」
「…んだとぉ?効率悪いんじゃねぇの?」
「は?オメェと一緒にすんな。俺は自分の誕生日に仕事するほど、
効率悪い仕事はしてねぇよ。」

「!!」 黙っちまったアイツの耳が、さっと赤らむ。

「なっ…なんで知ってんだよ、オレの、誕生…日?」
「さぁな?忘れた。」

目の前の金色の髪に唇を寄せた。
途端に固まる細い身体。警戒させちまったかな…

幸いオフィスには誰もいない。
すこし腕を緩めて…でも離してやんねぇ。
小さな頭の後ろに手をあて、胸に引き寄せると
素直に身体を預けてくる。

何も言葉はない。
好きと嫌いとか、口に出したわけじゃない。
それにコイツ、俺のこと少々誤解してるフシもある。
誤解、もだけど…お互い知らない部分もいっぱいある。
ふざけて、じゃれあって、たまに触れ合って…
ゆっくり育てていきたい、この気持ち。
これから…


誰かが入って来る前に、触れるだけのキスをした。



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