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ZS日記 「 海 」-6・・・・・tako - 2003年08月14日(木)

どうもおかしい。
いくら俺が鈍いと言っても(自分で言うのもなんだが…)
サンジに避けられてるような気がするのは、どうやら「気」ではなく、
アイツはマジで俺と接点を持たないようにしているようだ。
同じフロアで働いてて、1週間、顔を合わせないなんてことは、
意図的でもなければ、ありえない事だから。

以前はよく下らない事で衝突したり、ジャレあったりしてたのに…
栄養バランスだ、弁当だと騒いでいたくせに…
その弁当も最近はルフィの胃袋に収まるのみ。
ルフィは喜んでいるようだから、それを咎めるつもりも権利も無く。
そして俺もサンジも、許容量以上の仕事を抱えている。
余所見をしている余裕など、これっぽっちもないのだが…
どうやら嫌われちまったようだ。

あの春の日、一度だけ触れた口びるの感触を、俺は全然忘れていないのに。






そんな日が続くうち、やがて長かった梅雨も明け、
セミ時雨の煩い季節がやって来た。

なんとか仕事に区切りをつけ、夏期休暇も確保できた。
海<かい>と約束していた水族館にも、地元の夏祭りにも行けそうだ。

そして海との最初の約束は、子ども部屋の模様替え。
賃貸マンションでは壁のクロスまでは変えられないが、
カーテンとベッドカバーを買いに、郊外のショッピングセンターに出かけた。
大型家具、電化製品から食品まで、欲しい物は殆ど揃ってしまうこの店は、
海にとっては遊園地のように楽しいらしく、また面倒くさがりの俺にとっても、
用事が一ヶ所で済むのはありがたく、休みの時にたまに利用している。

インテリアコーナーで恐竜の柄と車の柄のカーテンを交互に見つめ、考え込んでいる海に
「ベッドカバーを見てくるな」と声を掛け、視界の悪いコーナーを曲がった時、
反対の角から歩いてきた奴とぶつかりそうになって、慌ててそいつの腕を取った。

「失礼…っ」

「サンジ…?」



「とうさぁん、イルカの柄にしようかなぁ?」
3つのパッケージを抱えた海が、こちらを向いた。



「とう…さん…??」



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