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学校には、まだ行けていません。 支えてくれる人がいながら、こんな自分に呆れてしまう。 月曜日も、今日も、明け方になると制服を着たり メイクしたりと学校へ行く準備はした。 いつでも家を出れる状態だった。 午前7時35分、朝補習が始まる時間になっても動けない。 午前8時40分、朝礼が始まる時間になっても動けない。 緊張と息苦しさで動けない。 遅刻してでもいいから行こうと思う。 マンションのエレベーターの前に立つ。 下へのボタンを押して待つ。 エレベーターが来る。 でもそこから動けない。 外が怖い、人が怖い、学校が怖い、授業が怖い、勉強が怖い。 でもそれは今までもずっとそうだった。 その感情を押し返せなくなった今の私は、後退しているということなのか。 何も前進できていないということなのか。 制服のまま部屋にこもっていると、午前11時頃、 お母さんが仕事のために家を出た。 もういてもたってもいられない。 私は過食したくて堪らないんだ。 家にある物を食べれば家族に迷惑がかかると思い、 外に買いに行こうと思う。 制服を脱いで着替えて玄関に立つ。 でも外に出られない。 去年の担任の先生からメールが届いた。 私が本当に尊敬している先生。 いつも忙しくて疲れているだろうに、長いメール。 こんな先生に出会えて本当に私は幸運だと思う。 支えてもらっているということが本当に嬉しい。 でも先生の励ましをいつも裏切る自分がいることが 申し訳なくて情けなくて悲しくて憎らしい。 学校も勉強も、私がやらなくて誰がやるのか。 木曜日と金曜日は実力テスト。 なんでもうちの高校のラグビー部が 大会で決勝まで進んだとかで、土曜日は全校生徒で応援に行くとか。 え…全校生徒…? 高校生活最後の年も、私が家にこもって食べ散らかしている間に いろんな事があって皆はいろんな事を経験している。 私だけが取り残されていく。 皆の波に乗りたい。 でもどこか、それを拒む自分もいる。 せめて自分の波に乗りたい。 明日は学校まで行けるんだろうか。 行ける、と思うしかない。 もう緊張している。 |
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