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■ 2001年12月21日(金) |
恐い夢
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真夜中、真っ暗な細い道を、わしは1人で車を運転していた。 初めて走る道だけど、このまま走り続ければ大きな道に出るはず。 大きな道に出れば、案内表示とかが出ていて、家に帰れるはず・・・・。
右側は山肌で左側は崖。 すれ違いが出来ない程細い道で、対向車が来たらどちらかがバックしなくちゃだなぁとか考えつつ、幸い一台の車とも遭遇せずに、T字路にぶつかる。 突き当たった道は広く、右折すると宇都宮と言う看板が出ていた。 左折方向への案内は、見た事のない文字で、どこに通じているのか解らなかったので、知っている地名方面へと続いているらしい右にまがった。
広い道だけど、やはり街灯など全く無く、民家もお店もなく、自分のライトで見える範囲以外は真っ暗だった。 両側は林のようになっていて、白いガードレールだけがはっきりと浮かんで見えた。 走り始めた時はわし以外に走る車などなかったのだが、気が付くと、目の前を青いトラックが走っていた。 荷台の部分が大きなコンテナになっていて、わしの視界は、そのトラック以外何も見る事が出来ない状態だった。
突然、前のトラックが対向車線へと車線変更した。 そして、トラックが退いた空間から、白っぽい銀色のスポーツタイプの車が、あたしに向かって走って来る光景が目に飛び込んで来た。 避ける暇もなく、前方から走って来た車はわしの車にぶつかり、わしの車のフロントはべっこりとへこんだ。 ぶつかった車は、わしの右側を掠めて、道路を飛び出し、道ばたの空き地を飛び越えて、林の中に突っ込んだ。 そして、「どん」って、大きな音が聞こえた。
わしは、車が壊れただけで全く怪我がなかった。 車が飛び込んだ林の方へ歩いて行くと、運転手らしき男の人が立っていた。 それは、わしの会社の営業のK林さんだった。 彼も、全く元気そうで、会社で見る時と同じに飄々とした雰囲気で突っ立ていた。
彼をその場に残し、車の飛び込んだ林に入って行くと、そこは本当に真っ暗で、その真ん中に、さっきの銀色のスポーツタイプの車だけが、スポットライトを当てたようにポッカリ浮かんでいた。 左側の後部座席の窓から中を覗くと、男の人が横たわっていた。 腰から下にベージュ色の毛布がかけてあるけど、厚みがない。 ・・・・腰から下が無いんだ・・・・・。 瞬間的にそう思い、全身の毛穴が開くようなゾッとする感覚に襲われながらも、その人の頭のある方、右側の後部座席の窓に回って、再度中を覗き込んだ。 横たわっていたはずのその人は、何故かシートに座っていて、うつむいて目を開いている。 それは、わしと同じ事務所で一緒に仕事をしている社員のK沢さんだった。 でも・・・、目を開いたまま、死んでる・・・・。
そう思った瞬間、K沢さんの頭が動いて、わしと目を合わせて、いつも会社で聞いているのと同じ声で、「ごめんね・・・」と、静かに言った。 わしは、K沢さんの頭を右手で撫でながら「だいじょうぶ・・・」と、質問とも断定とも付かないイントネーションで呟いた。 そして、失われたはずのK沢さんの足が、元に戻ったようなカンジがした。
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目が覚めたら、お布団にしっかりくるまっているにもかかわらず、わしの身体は、ものすごく冷たくなっていた。 目が覚めて夢だったと解っても、運転していた感覚や道を走っていた時のスピード感、彼の頭を撫でた時の手の感触などがリアルに残っていて、何だか不思議なカンジだった。 もしかして違う世界に居たのでは無いかなどとおバカな事を考える位に。(笑) なんで、こんな気味の悪い夢を見たのだろう。 この先に起こるかも知れない出来事を示唆しているようなもので無い事を祈りたいよぉ。
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