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2003年09月15日(月) 四季の心

 俺の友人が書いた詩です。

 *四季の心

 何事にも動じない
 強い心を持てと
 神様は私に冬を与え

 すべてを慈しみ愛せと
 神様は私に秋を与え

 すべてを燃やして
 この世を生きよと
 神様は私に夏を与え

 神様は
 両親や友達といった多くの
 人々の愛を
 春として
 私に与えてくれた


 友人は、無ガンマグロブリン血症という病を持ち、29歳でこの世を去りました。
 しかも、俺たちの目の前で。
 脳出血による、瞬間の死でした。

 今も友人の家族とはお付き合いをしています。
 「お前は息子みたいなものだから」とお父さんには言ってもらっています。
 シャイで孤独を愛する父なので、滅多にそんなことを言わないのに。
 これを言われた時は、まなこから液体がとめどなく出てしまいました。

 お母さんはいつも優しいです。
 俺が独身の時は、何回かデートもしました。笑

 上の妹は今も独身です。
 友人の親戚からは今も言われます。
 「何でお前はアイツ(上の妹)と結婚しなかったんだ、まったく!」と。
 妹の理想の、いや、譲れない結婚相手への条件は、障害を持ったお兄ちゃんをしっかり理解してくれる人、でした。

 下の妹は結婚し、今は3児の母です。3人とも女。
 この子供達から俺は好かれているようです。いじめる相手として。笑

 友人が天に召されて直ぐ、俺は友人の残した詩を集め詩集を印刷しました。
 自費出版というやつです。
 これまでに3千部、俺の手元から飛び出して行きました。
 どれも安易な表現なのに、心に迫ってくる詩です。

 いま仕事で、友人がこよなく愛した生まれ育った地を巡回しています。
 田舎だけど、気持ちのいい人が沢山住んでいる地です。
 ま、それと、俺の成績がアップすることとは別問題ですが…笑
 仕事始めの週頭、友人の墓参りをしました。
 でも、どうかいい成績が出るよう応援してくれとはお願いしませんでした。
 だって、男として奴にそんなこと頼めないもの。 





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