最終出勤日が近づいている。 辞める、という選択肢を選んだのは、 YもTも。仲間はみんなココの会社を出ているから。 「残す」という気兼ね無しに飛び立てる。
ゆうべ、Yと同じ事務所に居た子と会った。 一時は一緒の寮に居た仲でもあるから、 Yとその子は一応気心が知れている、筈。 何気なく、やめる前のYの状況を聞いてみた。
いきなりだったんですよ。 ほんとびっくりしました。 寮へ行ったら、もう荷物は何も無かったそうです。
・・・
殴りたい衝動に駆られた。
少なくとも、辞める数週間前。 はたと繋がったメールで、もう既にYは限界状態だった。 私よりも近くに居て、気がつかなかったの?
Yが周りには気がつかせなかったのか。 周りは、まさかYがそんな状態であるとは気がつかなかったのか。
今となっては、もう如何することもできないが、 やっぱり、仲間と離れて一人、とおい場所に移ったことは 少なからず、前兆はあったのだと思う。
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