想
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気づいたときには、既に追いかけられていた。
夢は、私の心肺機能を高めるためにあるんじゃないかと思う。
追ってくるのが誰かはわからない。
しかし、私のほかにも数人が追われている。
みんな必死だ。追うほうも、追われるほうも。
高級感の漂う高層ビルの、2階から1階の階段を、転ばないように駆け下りる。
地下へ続く階段があるが、とっさの判断で地下へ行くことは避ける。
ビルを抜け出し、通りを渡って反対側の建物に逃げ込もうとする。
他の人がつかまればいいと思っているが、どうやら敵の標的は私に定められたようだ。
もしかしたら、追手も複数いるのかもしれない。
目覚めたときには息が切れて、肺が痛いくらいだった。
今朝は、汗はそれほどかいていなかった。
追われる夢には、いつまで経っても慣れない。
逃げているあいだ、夢だとわかっているのかいないのか、醒めてしまってからは定かではない。
けれど、仮に夢だとわかっていても、全力疾走してしまうんだろう。
得体の知れない何かから逃げ続けるために。
****** というわけで、 珍しく夢占いなんか見てしまった。 だって暇なんだもん。仕事もないし。
逃げる夢の中でも、そんなに悪い夢ではないみたい。 逃げ切ったとは言えないかもしれないけど、 階段の感じとか、白い印象の建物とか、全体的に考えると。
占いって、あまり信じないほうだけど、ふしぎだよね。
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