『…痛っ』 見ると指から血が出てる。 何かに刺したのかと思いその場所を見る。 ガラスが割れて爪楊枝みたいになったものが突き出てる。 どうやらそこに刺さってしまったようだ。 ほとんど痛くない。たいした傷でもない。 ただ…血がなかなか止まらない。 ちょっぴり深かったのかな? 皿洗いの最中ということもあり濡れている所為かもしれない。 一区切りついてからバンソコを貼るためにバックルームへ。 それまでに出た血をエプロンでぬぐっていた所為で エプロンにかなり血がついている。 指をちょっとけがしただけなのにこんなにでるのか… そんなことを考えながらバックルームに行く。 同僚がいる。 自分「このバンソコ使っていいのかな?」 相手「何でそんなに冷静なの?」 血はでてるが痛くないから冷静なのだが…。 人目には結構でてるようにみえるしなぁ。
自分に客観的になれるという人。 自分に対して冷静であれる人。 自分の死の際にあっても冷静であれる人。 俺はそうだとは思わない。 が、作られた世界の中にはそういう人が書かれる。 ふと思う。 自分が自分に大して客観的であれるなら 誰が自分に対して主観的であれるのか。 自分自身にさえ客観的に見られてしまう自分は何者であるのか。 自分として考える人がいない、それはとても寂しいこと。 それ以前に何のために存在してるのか。 自分を主観的に考えないなら 自分を客観的に考えている自分は存在意義を失う。 主観的過ぎるのも良くないけど。 バランスなんだけどね、要は。
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