transistasis
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まだ築20年も満たない家を重機で潰し、庭木を剥ぎ取り、大袈裟なほど大量の業者が車両で押し寄せ、近隣の平穏を乱す。 至る所でそんな忌わしい光景が繰り広げられている。 いったい誰のためにこんなことをやっているのだ? かつて、バブルの頃、地上げという邪教の侵略行為によって地域社会は破壊され、神聖な森はなぎ倒された。 今、その土地は「塩付け」とかいう名称で虫食いのように点在する。 うす汚いアスファルトで覆われ、駐車場になったその土地は、真夏の陽射しに焼かれ、木陰一つない炎天下のなか、もうもうと熱を発し、息も出来ない照り返しの中、死にかけたミミズのように醜くのたうっている。車を留め置くだけの腐乱屍体の空間が、街全体を絶望に貶める。 あの土地に天文学的値を付け、支払われた金は何処へ消えた? 誰が搾取した? この大罪を犯した者共をこのまま許しておいてよいのか? 否! 我々は神に代わって復讐しなければならぬ。 八百万の神宿る聖なる大地を換金し、邪教に売った下衆共に神罰を下す日はもう用意されている。 完膚無きまでに徹底的に復讐が実践されよう。 陸海空三自衛隊の実力行使によって秩序が回復される日は近い。 虐げられてきた正しき者達よ。しばし待て。
バレンツ海に沈んだロシア海軍攻撃型原潜『クルスク』 航行不能になった時点で乗組員もろとも自爆、自沈するのが機密保持の掟。 いったいこの報道はなんなのだ? ヒューマニズムの安売りか? 軍人の仕事は国家の為に死ぬ事だ。外国の艦艇に救出されるなどあってはならないのだ。 彼等の死の拠り所は艦艇内で任務を全うすること。 永遠に海底に沈んでいる事。 何人もそれを邪魔してはならぬのだ。
絶望皇太子
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