transistasis
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2001年04月07日(土) 憂国の桜

春麗らかな晴天下、東京九段下靖国神社の桜を観る。
満開の桜が午後の陽に輝き、天空の半月と舞う白鳩が境内を厳粛なる神々しさで包む。
夕闇迫る北の丸公園周辺の桜は薄桃色の炎のごとく周辺を照らし出し、お堀に写る街灯はゆらゆらと気紛れな風によって起こされた波紋に揺さぶられる。
この辺りの桜はまるで曾てこの國に殉じた者達の魂の残像のごとし。
ふと、その桜一輪一輪から「声」がするような錯覚に囚われる。
そう、平成の絶望の世に生きる我々皇太子世代に語りかけてくるのだ。

『なぜ闘わぬ!』と。

更に声はいう。

『この八百万の神宿る神國に殉じることこそ至福なり。今、お前達に託された使命は正に邪なる闇の手からこの國を守る聖戦に赴く事ぞ!さあ、我に続け!』

春の夜の風が桜の枝を揺らし、この憂国の念を懸命に我ら現世に生きる絶望男性へと伝播する。

闘って死ぬ事こそこの國の誇りある男子の生き方ではなかったのか?
死してこの國の桜となってこの聖なる大地に殉じることを何故に恐れる?

巷では偽政者が己の保身を邪教徒に哀願すべく「緊急経済対策」なる詭弁でもって更なる売国行為を画策している。
このような売国奴が行政府に存在する限り、この國は滅びの道を免れる事が出来ぬ。
滅びればこの桜の園も一掃され、邪教徒共の汚れたゴミ捨て場と化すだろう。

國滅びて山河も失う。

この大罪許すならば二度と春は来ないと悟れ。


絶望皇太子