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ハートに直球! - 2003年06月30日(月) このタイトル、思いっきりパクリです。 昨日、知り合いからもらったメールの文面に、「おおっ!これこれ!」と感じたもので。 Hさーん、ごめんなさーい。 昨日NHK教育で夜オンエアされた「思い出の名演奏」20世紀きっての天才ピアニスト、フリードリヒ・グルダのピアノを見た方いるだろうか? いや、いっぱいいるだろうと私は信じていますよ。(ナゼ?) ひさしぶりにグルダの演奏を見、聴き、私は興奮した。鳥肌が立った。 感動した。 あの深く高いところまで連れていかれる迫真力! バリアフリー?な、聴きてとのコミュニケーション。 グルダ、のことを言う時、(もちろん知ってる人にとって)どんなことを思うだろうか? 「20世紀最大のモーツァルトやベートーヴェンの弾き手。」 「ヘンなイデタチでジャズなんかも弾いてしまう変人。」 「ステージで裸で踊ったこともあるらしい、あんなヤツはクラシックのアーティストといえない。」 多分十人十色だろうが、これは確かにグルダ全部だ。 それでいて誰がどんなことを言おうが、彼は世紀最大の天才ピアニストであることを止めない。 私にとってはグルダは学生時代からの憧れで、ヒーローだった。 まずはベートーヴェンのソナタの勉強をしていた私にとっては最高のお手本だったし、(あんな自由に弾いてるようで、あそこまで楽譜に正確に弾く人は他にいない。)、モーツァルトの協奏曲の素晴らしさ! また彼の自作、ジャズのイディオムをクラシックのスタイルで書いた(フーガとか。)ものとかにメチャクチャ驚かされた。 いつか、ナマで聴きたい!というのが当時の夢だった。 昨日、オンエアされたのは93年の来日。 私は「夢がかなったぁ〜〜!!」と狂喜した。 リサイタル、コンチェルトの弾き振り、ジャズのセッションと三公演全部行った。 昨日のテレビを見ながらその時の空気がまざまざと甦ってきた。 三公演ともホールに満ちていたのは、まさにハートに直球の「生きていてよかった!」という幸福感、 そして「愛」と「哀」。 (書くとちょっち恥ずかしいけど。) それともうひとつ思い出した、彼の言葉。 「音楽家には義務があるんだ。素晴らしい音楽をやればこの世に“善”がひとつ増えるんだ。そうしたら“悪”がひとつ減るんだよ。」 なんてシンプルな、まるで子供のようなグルダ。 これを聞いた時(雑誌で読んだのか、人から伝え聞いたのか忘れたが、記者会見で言ったらしい。)本当に感激した。 しかし考えてみると、今クロスオーバーを売りにしているアーティストって多いけど、グルダに比べたらみんな中途半端で能ナシヤローだよな。 (言いすぎ? 誰とは言わないけど。) ...
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