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2004年04月18日(日) 「活発な暗闇」/江國香織編

いい詩集が読みたいな、と思っていたときにちょうど見つけて、購入。
江國香織が好きなものばかり選んだとゆう詩集です。

とくに気に入ったのは堀口大學の詩。初めて知った人です、が、
江國香織も「天才じゃないかと思う」と言っていました。

「夕ぐれの時はよい時」より

夕ぐれのときはよい時。
かぎりなくやさしいひと時。

若さににほふ人々の為めには、
それは愛撫に満ちたひと時、
それはやさしさに溢れたひと時、
それは希望でいっぱいなひと時、
また青春の夢とほく
失ひはてた人々の為めには、
それはやさしい思ひ出のひと時、
それは過ぎ去った夢の酩酊、
それは今日の心には痛いけれど
しかも全く忘れかねた
その上の日のなつかしい移り香。

夕ぐれのときはよい時。
かぎりなくやさしいひと時。

・・・日本語って本当に美しい。日本人に生まれて良かったなーと思う瞬間です。


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