日々日記
いちらん…ふるい…あたらしい
たとえ、抱きしめてキスして、いや、それ以上のことをしてあげることはできても、 一番その人が欲しいものはあげられないのだった。
寂しいんです、と言って目を伏せる闘う獅子のまなざしが、 果たして実際わたしを求めてたのかどうかは正直わからない。
でも、その寂しさを満たす存在を心の底から求めていることは、 痛いほどわかったよ。
人として、じゃなくて、彼は彼を受け入れ、抱きしめる「女性」を求めてるのかなぁ。 それがたった1人なのか、複数いてもいいのかはわかんないけど。
ともかく私にはそれはできなかった。
ごめん、ってこっちが言うのも無粋なくらい彼の言葉は終始選ばれていて、 ちゃんと心の耳を向けて聞いてなければ聞き逃してしまいそうな、 それはそれは小さな小さなサインであり、SOSだった。
でもやっぱり、それをしてあげられない。だって嘘になっちゃうから。
inu-chan
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