日々日記
いちらんふるいあたらしい


2008年06月04日(水) 渇望する人の前で

たとえ、抱きしめてキスして、いや、それ以上のことをしてあげることはできても、
一番その人が欲しいものはあげられないのだった。


寂しいんです、と言って目を伏せる闘う獅子のまなざしが、
果たして実際わたしを求めてたのかどうかは正直わからない。


でも、その寂しさを満たす存在を心の底から求めていることは、
痛いほどわかったよ。


人として、じゃなくて、彼は彼を受け入れ、抱きしめる「女性」を求めてるのかなぁ。
それがたった1人なのか、複数いてもいいのかはわかんないけど。


ともかく私にはそれはできなかった。


ごめん、ってこっちが言うのも無粋なくらい彼の言葉は終始選ばれていて、
ちゃんと心の耳を向けて聞いてなければ聞き逃してしまいそうな、
それはそれは小さな小さなサインであり、SOSだった。


でもやっぱり、それをしてあげられない。だって嘘になっちゃうから。


inu-chan