日々日記
いちらんふるいあたらしい


2009年02月12日(木) さよならだけどさよならじゃないぞう

社会人編入してからマブダチになった、同じゼミ所属の院生が、
もうすぐ就職先の研修が始まるので、引っ越していってしまった。


母上が上京して、荷造りや掃除を手伝っておられて、
その母上と一緒に、新横浜からお得きっぷで「こだま」に乗って行っちゃった。


最後の時はあっという間に過ぎていった。

初めて母上とお会いして、ランチをごちそうしてもらい、
そのまま横浜線で新横浜まで見送りに行った。

わたしたちはランチの間も、車中も、途切れることなくずっとたわいもない話をしていた。

2人して全然、別れる実感が湧かないから、会話も当然普段となんら変わりない。


母上だけが、横浜線の座席に座って静かにこだまのチケットを見ている。
ここを離れていくということをリアルに考えていたのは、母上だけだったと思う。

母上はきっとすごく嬉しいはずである。
都合8年在籍した長女が今春やっと卒業し、しかも就職先は実家の近くなのだ。

娘とまた一緒に暮らせるのは安心でもあるし、やっぱ嬉しいだろうと思う。



たわいもない話しをずっとしていて、この時間はいつものようにずっと続くんだと
錯覚しそうになったけど、電車はちゃんと時間通り新横浜駅に着いた。

ここでお別れ。

帰って行く彼女の、ひょうひょうとした中に困惑の表情を見つける。
クールなあなたの無表情に宿る、はっきりとした感情が、
なんともわかりやすくてわたしは好きなのだ。


帰り道、ものすごくぽつーーーんとした気持ちになる。
座席に座る体にぜんぜん力が入らない。


八王子駅についても、見てるのはいつもの景色なのにまるで知らない街のようだ。
急激に寂しくなって、ちょびっと泣く。


彼女の居ない東京。
の、なんと寂しくて味気ないことよ。


彼女の存在がずっと「無上の安心感」を与えてくれていたということにようやく気付く。

たとえ彼女が池袋の別宅にいても、八王子のアパートにいても、
彼女はいつも全力でわたしのことを心配し、考え、思って、祈り、守ってくれていたのだ。

その深い慈愛は、きっと離れてもかわらないだろうけど、
ここに居ないっつーのがこんなに悲しいことだなんてねぇ。


でも、いつまでも八王子で一緒にウハウハしてるわけにもゆかぬ。

これは生きる上でどうしても必要な変化であるから。


でも絶対変化しないとい言えるものもある。
それはわたしたちの友情(…いや、もはや愛?)。

ええ臆面もなくそう言い切りますよあたしゃ。と誰に向かって居直るのだと思いつつ、
えーい、どうせ彼女が読むことはないんだから、書いちゃえー。


inu-chan