恋が終わる瞬間というものはあっけない。 時間をかけて育んできた「好き」が 音を立てて崩れていく。 儚くも無情である。
これを繰り返し 人は強くなっていくのだ。 この意味を生きながら問うていく。 死ぬまでに幾度も訪れる恋は “失恋”の足跡を刻んでいく。
無情なまでに美しく 綺麗な記憶しか残さない恋というものは 女を美しくする秘薬とも言える。
雨が降って 熱を冷ますかのように 幾度も降り注ぐ寂しさは 茜色の夕焼けのような静けさを 呼ぶための前兆であるのかもしれない。
恋ほどくだらなく、面白い そして醜く、愛しいものはない。 無情にも。
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