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| 2005年01月25日(火) ■ |
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| 医学生へ |
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明日から試験が始まるんですが、無理。もう無理。 おれのBBBが全てシャットアウトしてるよ。 BBBっていうのは Blood Brain Barrier の略称、日本語で言うと「血液脳関門」で、よーするに血液内の物質が勝手にどんどん脳みそに入っていかないように監視するシステムなんだって。だから薬とかバコバコ飲んでもBBBを通過しないものが多いんで、脳に副作用出たりしないんだって。詳しいシステム書いてあるけどそんなんどーでもいい。ようするにすばらしい。人体の不思議。万歳。あと、ステロイドって胃腸にも副作用来るのね。ばしばし使ってるよ。どうりで胃が弱いわけだ。あとアスピリンも良くないよ。プロスタグランジンの生合成を抑制するからね。プロスタグランジンっていうのは、要するに胃のバリアだ。こいつのおかげで自分の胃液で胃が消化されないんだね。だから、空腹時にバファリンを飲むのはやめましょう。用法用量を守って正しくお使いください。胃穿孔になったらすぐに開腹手術だ。大変だ。痴呆とてんかんの診断にはSPECTを使うんだ。Single photon emission tomography は投与した放射性薬品から出るガンマ線を検出、脳の血流を画像化するシロモノだ。てんかん epilepsyって何って? そいつは色んな原因によって起こる慢性脳疾患のひとつとして、大脳神経細胞のやつが過剰発射することによって起こる発作のことさ。髄液検査は腰椎穿刺、つまり腰の下の方に長い針ぶっ刺して検査するのさ。やばいね。頭蓋内圧亢進時は脳ヘルニアになる危険性があるから禁止だ。初圧が200以上なら圧の亢進だね。救命救急でよく聞く意識レベルってのは、Japan Come Scale、意識を数値化したものだ。最大はJCS300、痛み刺激に全く反応なし。脳死判定は全脳髄の不可逆的な機能喪失状態で、深昏睡、自発呼吸の消失、平坦脳波、瞳孔固定、脳幹反射の消失、この5つの基準全て満たしたと診断された6時間後に、再検査を受けても変化のない場合を言うのだ。文字想起困難は脳の左側頭葉後下部が損傷されることにより出現する。特に漢字の書きが出来なくなるから気をつけろ。純粋失読の定義は「自分で書いた文字が読めない」だ。書きはできるんだね。だから"純粋な"失読だ。血液型にはよく聞くABO式、Rh式のほかにも認知度の低いMN式やP式など多数の型が存在する。だから単純に血液型が合うだけではダメな場合もあるんだ。普通医療機関では供血側赤血球と受血側血清、供血側血清と受血側赤血球とを実際に混ぜて凝集するかどうかを見るんだ。交叉適合試験と言う。ああ、血清っていうのは、血液の中にある血漿っていう淡黄色の液体成分から血液が凝固するときに中心的な役割を果たすフェブリノゲンを除いたもののこと。フェブリノゲンは水に溶けないフィブリンになって血液細胞を巻き込んで析出するんだ。これには反応過程が2つあって、ひとつは内因性、もう一つが外因性。どっちも風が吹けば桶屋が儲かるみたいな感じでなんかしらんけど、どんどんどんどん化学反応が連鎖していって最終的には第一因子のフィブリノゲンが重合する。簡単に血が固まっちゃ困るってんでこんな複雑な反応過程になっているんだね。右の気管支は左の気管支より短く太く、より垂直に近くに走っている。そのため、気管に落ち込んだ異物はほとんど全て、右の気管支に入る。へぇー。気管支喘息は気管支の枝の平滑筋が痙攣を起こす。アドレナリン系薬品が痙攣を緩めるぞ。それとこの文章は曖昧な記憶を頼りに適当に書いているのであんまり信じないで下さい。医学生なら自分の目で調べるんだ。さあ、その一冊三万円くらいする分厚い医学事典を開け、若人。
で、結局何が言いたいかっていうと、医学なんて嫌いだ。
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