
|
 |
| 2005年08月13日(土) ■ |
 |
| 東京 ――�� |
 |
朝、目が覚めるとベッドの隅っこで寝ていました。そっちに大海原が広がっていないか? なんでこんな狭いところで寝ているんだろう。 そう言えば寝たとき彼女左にいたのに今右にいるし。僕左端で落ちそうだし。 確か、一度僕が寝た後で彼女がトイレか何かに立ったけどその時入れ替わったんだろうか。いやそれも夢だったか現実だったか。 ああもう頭いて。なんかヤバイ薬貰ったなあ。飲むのやめようかな。個人的に治った気がするし。何も覚えてないよ。 今何時よ? と時計を見ようとすると彼女が寝言で何か叫んでびっくりする。悪い夢を見たらしい。 ああよしよしもう大丈夫よ。おじさんついてるからね、と言いながら時計を見ると今度は僕が叫ぶ番。午前9時40分。寝坊である。 チェックアウトは11時だから十分間に合うけど、昨日の計画では10時ホテル出発。いきなり狂う(笑) まあ、一時間くらい良いべと、とりあえずホテル内のカフェに降りて遅い朝食。 オレンジジュースにコーヒー、卵料理とサラダ、厚切りのトースト、ウィンナーとスープ、フルーツミックスがついて通常900円のもの。朝食券があるから無料なのだ。 毎日こんなに優雅に食事が出来たら最高だなあ。喫茶店の朝食って好きなんですよね。特にこの厚切りトーストは家じゃあ食えん。オーブントースタでも焼けるのかなあ。今度家で実験してみよう。 コーヒーをゆっくり飲んでやっと目が覚めたので、ふと彼女の方を見ると、コーヒーにやたら砂糖とミルクを突っ込んで一生懸命かき混ぜている。 良くそんなことしてて太らないな。細いを通り越して薄いものこの人。パスポートサイズだもの(違) 昨日の記憶にない部分を訊くと、トイレにたったのは現実で、左右入れ替わったのはその時ではない様子。人の上に乗っかって遊んでたときだって。 そんな話を訊いて、やっぱ薬やめようかなと思った矢先に発作が起きて咳が止まらなくなる。やっぱ飲もう。
部屋に戻ると、サービスの朝刊を捲る。日航機の事故が一面。へえ、またか。帰りの飛行機はANAにしてよかったな。 他は政治関係の話題がほとんど。今年から選挙も行けるし、無関心ではいられんなあと記事を読みながら彼女が準備するのを待つ。 ホテルを出ると、とりあえず渋谷を目指す。山手線を降りるとまた熱気。北海道とは種類の違う熱さで、立っているだけで、それこそ滝の様な汗が出る。 「ハチ公口」という出口があったのでそちらへ行ってみる。ハチ公の銅像がどこかにあるはずと思って探しても、「地球の上で遊ぶ子供たち」という妙な像を発見しただけ。 しかも一人明らかに邪悪な顔してるし。階段から人を蹴り倒したとしか思えない邪悪さ。東京は怖いところだ(違) さんざんうろうろして、銅像ないなあ、熱いからどこかで涼んでいるんじゃないかと思った頃、人ごみの中にハチ公発見。 近くまで行って、地元の人の、なんか田舎ものがいるよという視線を浴びながら隅々まで観察する。以外と小太りだなハチ公。 満足した後は一路赤坂見附へ。ところが、地下鉄銀座線の駅が見当たらない。 ハチ公以上に探し回ったけど見つからず、彼女が駅員さんに尋ねると、 「あれね、地下鉄なのに上にあるの」 と笑って教えてくれる。地下鉄なのに地上。言われた通りに上へ上がるとありました。わからねえよこれ。 まあ駅はあったから次は切符、と思って路線図を見るとまたうんざりする羽目になる。何本あるのよ。 しかも都営地下鉄と東京メトロって何で二つの会社があるわけ。札幌なんか市営地下鉄一本だよ。路線は南北、東西、東豊の三つだよ。 良くわからないけど都営は使わないようなのでメトロの一日券を買い、赤坂見附へ。 目指すはとらや。ところがこれが悲劇の始まり。赤坂の4条にあるから歩いて7分くらいだべ、と道をずんずん進んでいったのですが、札幌みたいに碁盤の目になっていたら真っ直ぐたどり着けるのですが、東京はそうではないため気付けば訳のわからないところにいる。 何度も地図を確かめて、あっちか、いや、そっちかと言っている内に住宅街に突っ込む。 番地は赤坂8条に変わり、こりゃだめだと道行く人に道を尋ねると、Y字路を右に行けばすぐのようなことを言われる。 東京ってなんでこんなに複雑なんだろうねえ。だいたいデカい建物ばっかりでまわりを見渡せないのがダメだ。無茶苦茶に熱いし、風も吹かないし。きっとビルばっかで風も行く手を阻まれるからいじけたんだよ。いいよもうって言って。 そんなことを言いながら歩いていると、でかい通りに出る。青山通り。 これはどっちだ、ここは人間の本能に従って左だな、とずんずん歩いていくと番地が赤坂から青山に変わる。あら、どこだと反対を向くと、とらやのドでかい看板が。 赤坂見附じゃなくて青山一丁目で降りていればこんなにわかりやすかったのか。なんだこのガイドブックは、と落胆する。
とらやに着くと、もちろん羊羹を購入。自分は好きじゃないのですが、せっかくだから一つ買いました。 包装されるのを待っている間、目の前の物体に二人の視線が止まる。「あずき茶」。健康飲料だよ、と彼女が僕をつつく。彼女は「健康」だの「身体に良い」だの訊くと片っ端から僕に勧めてくるのだ。 店員さんが羊羹を包み終えて、わざわざカウンターの外まで持ってくる。お金を払って、思わず「これの冷えたのあります?」とあずき茶を購入してしまう。
とらやから出て一口飲んでみました。どう? と訊いてくるので無言で渡す。彼女も一口飲んで無言で返す。 「……身体に良さそうね。よかったね」 「……うん」 あれだ。小豆を煮た湯の上澄みが冷めた奴だ。好奇心は人を殺すとはこのことだ。
青山一丁目から再び地下鉄に乗り浅草まで。席に座って一息つくと、次は赤坂見附です、とアナウンス。苦笑いが起きる。歩いて一駅戻ったっつの。 浅草に着くと、雷門へ。人の多さにびっくりする。これからこの中に入るのか、と深呼吸をしてから攻める。 門をくぐった瞬間に人にもまれてあれよあれよと言う間に目的地とは違う場所へ自動的に輸送される。彼女が気付いて慌てて戻ってきて人の手を引っ張る。おかしいな。彼女まだ未成年だから僕が保護者なのだが。 でも耐えがたかったのは入口だけで、入ってしまえばお祭りみたいで楽しい。 雷おこしを土産として購入し、ふらふらとお店を見て回る。途中、きび団子の店を見つけて立ち止まり、彼女が二人分買ってきました。冷たい抹茶と一緒に頂くとこれがまたウマイ。黄粉たっぷりでむせたけど。……おれはじいさんか。 他にも焼きたての煎餅だとか、人形焼きだとか色々ありました。ゆっくり食べながらお店を回る。 途中の土産屋で「合格」と書かれた鉢巻を買いました。大学院受験はこれを締めて挑もう(笑)
雷門、仲見世を過ぎて浅草神社へ。 彼女がお参りをしていくと言うので、なかなか現代にはいない信仰心のあつい娘だなと感心していたのですが、彼女が最初にお参りしたのは安産祈願の神様。うーん。僕は子供を作った記憶がないんだが、もしやと不安になりました(笑)ただ目の前にあったからという理由らしい。 僕は神だの仏だのを信じていないので、お参りよりも建築とか彫刻とかに興味があるのですが、彼女のほうは熱心に健康祈願を祈っている。これって本人が祈らないと効果ないんじゃないかな。いいのかなと想いながら熱心にお祈りしている横でこれはこう言う風に削ったのかなと美術のことしか考えていない自分(駄)
お参りが終わると、もう少し浅草探検。途中「花やしき」を発見し、こんなところにあったのかと驚く。 ぐるぐる回った後で、まだ時間が余っていたので、そうだ皇居でも観に行くかということになる。 外苑へ行き、よし、日本国家転覆させるぞと一路皇居へ。 時代劇みたいな風景が広がっている。北海道人は「お城」をテレビでしか見たことがないのでしきりに感心する。 肝心の皇居へは行けませんでした。見学時間が終わったとかで。テロリストが来る事を察知したのだろう。
帰りの飛行機は20時に羽田発。早いけど、もう空港に行っていようかと言うことになりました。 京急に乗れば行けることは知っているけど、はたしてこの路線図の中のどれが京急なのか。 駅員さんに訊くと、そこで待っていればくる、と都営地下鉄の駅を指されました。 地下鉄が空港まで行くのかなと思っていると、なぜか地下鉄駅と思っていた場所に京急が来る。どういうことだ。 さっぱり訳がわからないけども、まあいいやと思って羽田へ向かいました。 羽田で搭乗手続きを済ませてから少し早い夕食へ。 『南国酒席』という店なのですが、メニューは全部中華。どこか南国なんだろうとしばらく悩む。 食事を済ませた後はターミナル内を探検。彼女がショコラを気に入って購入していました。この人の半分は甘いもので出来ている気がする。 我々の飛行機は全日空なので第二ターミナルにいたのですが、他のターミナルを回るより、少しゆっくりしようと喫茶店に入る。 今日は歩いたな。元々右足を怪我していたんですが、ヘンに庇って歩いていたからマメが出来てしまった。 自分はアイスコーヒーを、彼女はキャラメル何とかと言うやたらに甘いコーヒーを飲んでいました。 時計を見て、そろそろ時間ねという彼女の言葉を受けて、 「もう札幌に帰るんだねえ、キミは」 とトチ狂った言葉を口走ってしまう。おれも帰るがな。ついに見当識障害まで出てきたか、あの薬。
飛行機に乗ると、わりと空いていました。まだお盆ラッシュの前なんだな。閑散とした機内。 順番が6番目になったから10分遅れるとのアナウンスが入り、暇つぶしに二人で『翼の王国』という雑誌を読んでました。 この雑誌好きなんだな。世界各地の旅の話題と、キザな文体がなんとも。売ってたら絶対定期購読するんだけどな。売ってないのかな。 今回の雑誌は書き出しが秀逸でした。『僕は太陽よりも熱いコーヒーを飲んでいた。』よくそんなことがいえるなと。 飛行機が飛び立ち、雑誌を読み終えて、ANAの通信販売の雑誌も読んで、やることがなくなると指相撲なんかしたりして遊びました。 新千歳到着が21時50分。そこから汽車で札幌駅まで。 あっという間だったな、もう一泊したかったな、なんて言いながら家路に着きました。
|
|