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2005年08月17日(水) ■ |
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電話 |
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日付の上では今日の話だが、昨日の夜中1時半くらいにメールが鳴る。見ると彼女からで「起きてる?」という一言だけ。僕はベッドの上でうだうだと小説なんか読んでいたから、起きてるよ、と返事をすると「電話してもいい?」と来る。 珍しい。彼女は23時過ぎには大抵寝ているから、こんな時間に電話とは何か緊急事態なんだろうかと思案しながら、いいよ、と返事をすると間もなく電話が鳴る。 「もしもし? どうかした?」と言うと、何だか少し弱ったような声で 「別に、用事って訳じゃないんだけど……」と、少し口ごもった後「ただ、声が聴きたくて」と、なんかのメロドラマみたいな事を言う。
何か妙だな、と思う。普段こんな事を言う人ではないのだ。ぼーっとしてて電柱にぶつかってしまった時に「僕にはキミしか見えていないから」と言ったら「私にはあんたがバカにしか見えないわ」と憎まれ口を返すような人だから。三歩下がって影踏まず、なのは僕のほうだもの。
ほお、おれのシブイ声に聞き惚れたんだな。まあ、声が聴きたいなら気が済むまで聞けばいいさ、ほらほら、ゆうさんですよー、とからかってみると、いよいよ泣きそうな声で、「声が聴きたかったの」と繰り返す。「どうかしたの?」と訊けば「寂しいんです。」と、ぽつりと呟く。
東京から帰ってきて3日と少ししか経っていないのだけど、毎日嫌でも大学かサークルで顔を合わせるんだから、3日続けて会わないということは実は滅多にない。自分はここぞとばかりに地元の友達や大学の連中とつるんで遊びまわっているけれども、そうか、もう少しかまってあげなきゃならないんだな、と思う。電話口で泣かれる前に(笑)バイト帰りに会いに行ってやろうかな、と思う。
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